ましこ・ひでのり

益子英雅（ましこ・ひでのり）

益子英雅（1960年10月 - 2021年9月）は、日本の社会学者であり、中京大学国際教養学部教授を務めました。茨城県笠間市出身で、社会言語学と知識社会学を専門とし、特に国語（国語国字問題）や日本史（沖縄の歴史）のあり方について批判的な研究を行いました。また、日本解放社会学会理事、法政大学沖縄文化研究所国内研究員、沖縄大学民俗研究所特別研究員も歴任し、沖縄研究にも尽力しました。

人物・経歴

茨城県笠間市に生まれた益子氏は、1979年に水戸第一高等学校を卒業後、一橋大学法学部に進学し、1987年3月に卒業しました。大学時代には田中克彦氏との出会いがあり、エスペラント普及運動にも関わりました。その後、東京大学大学院教育学研究科に進み、1989年3月に修士課程、1992年に博士課程を修了。1997年3月には博士（教育学）の学位を取得しました。博士論文は「国語/日本史の論理構造と、その潜在的諸機能 -イデオロギ-装置としての国語科/社会科と、その知識社会学的背景」です。

埼玉大学や放送大学で非常勤講師を務めた後、2000年4月から中京大学教養部教授、2008年からは中京大学国際教養学部国際教養学科教授として教鞭を執りました。

研究内容

益子氏の研究は、社会言語学・知識社会学の視点から、国語や日本史といったテーマを批判的に考察するものでした。特に、国語における国語国字問題や、日本史における沖縄の歴史に焦点を当て、イデオロギー装置としての側面を分析しました。著書を通して、社会における言葉や知識のあり方、権力との関係について問題提起を行いました。

著書

単著

『イデオロギーとしての「日本」』(1997年、三元社)
『たたかいの社会学』(2000年、三元社)
『日本人という自画像』(2002年、三元社)
『ことばの政治社会学』(2002年、三元社)
『増補新版 イデオロギーとしての「日本」』(2003年、三元社)
『あたらしい自画像』(2005年、三元社)
『ことば/権力/差別』(編著 2006年、三元社)
『増補新版 たたかいの社会学』(2007年、三元社)
『幻想としての人種／民族／国民』(2008年、三元社)
『知の政治経済学』(2010年、三元社)
『社会学のまなざし』(2012年、三元社)
『ことば/権力/差別』新装版 (編著 2012年、三元社)
『愛と執着の社会学』(2013年、三元社)
『加速化依存症』(2014年、三元社)
『ことばの政治社会学』新装版 (2014年、三元社)

共著

『朝倉漢字講座5 漢字の未来』(朝倉書店、2004年)
『事典 日本の多言語社会』（真田信治・庄司博史編。項目分担。岩波書店、2005年）
『地域をつくる(中京大学文化科学叢書 ; 第9輯)』（勁草書房、2008年）
『言語政策を問う!』(田尻英三・大津由紀雄編。ひつじ書房、2010年)
『公開講座 多文化共生論』(米勢・ハヤシザキ・松岡編。ひつじ書房、2011年)

外部リンク

中京大学国際教養学部 ましこひでのり
ましこ・ひでのり - KAKEN 科学研究費助成事業データベース
論文一覧（KAKEN）
ましこ・ひでのり - researchmap
* ましこ・ひでのり - J-GLOBAL

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