みちのく温泉

みちのく温泉

みちのく温泉は、かつて青森県西津軽郡深浦町艫作に位置していた温泉です。旧陸奥国にあり、その泉質の特異性で知られていました。

泉質

みちのく温泉は、二酸化炭素泉および食塩泉という泉質を持っていました。特に、遊離炭酸含有量が4,004mg/kgと非常に豊富であることが特徴で、かつては日本で最も遊離二酸化炭素含有量の高い温泉として知られていました。

吉川温泉の開湯後、一時的にその地位を譲りましたが、吉川温泉の二酸化炭素含有量が低下したため、2014年8月時点では再び日本一となっていました。源泉温度は60℃で、毎分119リットルの湯量を誇り、源泉かけ流しで提供されていました。

近隣にある黄金崎不老不死温泉とは湯の色が似ているため、同じ成分であると誤解されがちですが、泉質は異なるものでした。

効能

二酸化炭素泉は、1kgの温泉水中に1,000mg以上の遊離炭酸を含むものを指します。みちのく温泉の湯に浸かると、体表に炭酸ガスの気泡が付着し、体熱の拡散を抑える効果が期待できます。この泉質は、毛細血管を拡張し血圧を下げる効果があるため、「心臓の湯」とも呼ばれ、高血圧に良いとされていました。その他、運動麻痺、関節痛、筋肉痛、打撲、動脈硬化、切り傷、冷え性、更年期障害、不妊症などにも適応があるとされていました。

同様の泉質を持つ温泉としては、大分県の長湯温泉が挙げられます。

ただし、これらの効能は個人差があり、全ての人に効果があるわけではありません。

施設

みちのく温泉は1981年に開湯し、一軒宿として運営されていました。2014年頃に閉鎖され、現在は利用することができません。

敷地内にはJR五能線の線路が通っており、観光列車「リゾートしらかみ号」が走行する様子を間近に見ることができました。また、日本で2番目に大きな水車があり、夜間はライトアップされるなど、景観も楽しめる温泉でした。

アクセス

鉄道：JR五能線艫作駅から徒歩約15分
五能線観光列車「リゾートしらかみ」：ウェスパ椿山駅下車後、無料送迎バス
車：津軽自動車道五所川原東ICから国道101号経由で約1時間30分、または日本海東北自動車道能代南ICから国道101号経由で約1時間

周辺情報

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