アルガルヴェ・インターナショナル・サーキット

アルガルヴェ・インターナショナル・サーキット

ポルトガル南部の美しいアルガルヴェ地方、特にリゾートエリアに位置するアルガルヴェ・インターナショナル・サーキットは、正式にはアウトードロモ・インテルナシオナル・ド・アルガルヴェと呼ばれています。このサーキットはポルティマオの近くに位置し、しばしばポルティマオ・サーキットとしても知られています。

概要

サーキットは2008年10月に完成し、建設には約1億9,500万ユーロ（日本円にして約244億円）が投じられました。このサーキットだけでなく、その周辺にはカート場やダートトラック、リゾートホテル、レストラン、ビジネススペース、さらにはアパートメントなども含まれ、アルガルヴェ・モーターパークと称されています。国際モーターサイクリズム連盟 (FIM) のホモロゲーションを得たのは2008年10月11日、国際自動車連盟 (FIA) からの承認はその2日後、10月13日でした。

サーキットの特徴

このサーキットは地形の起伏を活かしたレイアウトが特徴で、まるで「ハイスピード・ローラーコースター」と形容されることもあります。傾斜のあるブラインドコーナーがたくさんあるため、ドライバーは加速や減速のバランスを取るのが非常に難しいです。全長969メートルのメインストレートでは、コーナー1とコーナー5が急な下り坂となっており、ブレーキングのポイントとして非常に興味深い位置付けになっています。また、コーナー5を越えた後は上り坂になり、11コーナー付近がこのサーキットの最も高い地点です。12コーナーを過ぎると急激に下降し、その後再び上昇、そして14コーナーから最終の15コーナーへと滑らかな右旋回が続き、タイヤへの負担が大きくなります。特に9コーナーはスーパーバイク世界選手権中に事故で逝去したクレイグ・ジョーンズの名前がつけられており、記憶に残る場所となっています。

主なイベント

アルガルヴェ・インターナショナル・サーキットでは、2008年11月に初めて国際規格の二輪レースであるスーパーバイク世界選手権が開催されました。その後、同年12月にはF1のオフシーズンテストが行われたほか、2009年には四輪のイベントも充実し、A1グランプリやル・マン・シリーズ、FIA GT選手権、GP2シリーズなど続々と開催されていきます。

近年、2017年以降、F1ポルトガルGPの復活に向けた交渉も進められていましたが、他国との競争が難航。その後、2020年に新型コロナウイルスの影響で多くのイベントがキャンセルされる中、アルガルヴェが「グレード1」の資格を取得し、2020年シーズン第12戦としてF1開催が実現しました。これはエストリルサーキットでの開催以来24年ぶりとなる歴史的な出来事でした。さらに、同様の理由から2020年シーズンの最終戦としてMotoGPも初めて開催され、二輪でのイベントは2012年以来の8年ぶりとなるものでした。

このように、アルガルヴェ・インターナショナル・サーキットは、モータースポーツの祭典としての役割を果たし、魅力的なサーキットとして認識されています。

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