アルコ(Arco)列車サービス
アルコは、スペイン国鉄(
レンフェ)が運行する列車サービスで、既存の客車を改造して高速走行を可能にした車両を使用しています。このサービスは、スペイン国内の主要都市を結ぶ長距離路線で運行されており、快適な移動手段として利用されています。
車両
アルコで使用される客車は、
レンフェB11x-10200形客車(10000系客車の2等車)をベースにしています。これらの客車は、
レンフェの
マラガにあるロス・プラドス中央修繕工場(TCR)で改造されました。
特に重要なのは、台車の変更です。従来の台車から、CAFのGC-1を改良したGC-3型台車に交換されており、これにより最高速度220km/hでの走行が可能となり、高速走行時でも高い快適性が確保されています。
運行路線
アルコは、以下の主要路線で運行されています。
- - アルコ・ガルシーア・ロルカ(Arco García Lorca):
-
バルセロナと
マラガ、
セビリア、
バダホス、
アルメリア、
グラナダを結ぶ路線で運行されています。
- - アルコ・カミーノ・デ・サンティアゴ(Arco Camino de Santiago):
-
バスク州とガリシア州の間で運行されています。
過去には、
バルセロナと
アリカンテ、
ムルシアを結ぶ地中海回廊や、ポルトボウとバレンシアを結ぶ路線でも運行されていました。
運行開始と特徴
アルコは、
1999年に営業を開始しました。これは、既存のディウルノ(Diurno)列車サービスを改良したもので、より高速かつ快適な移動を提供するために開発されました。
車両諸元
- - 運用線区: 地中海回廊、レバンテ回廊、バスク州~ガリシア州
- - 製造者: スペイン国鉄、CAF
- - 製造編成数: 41
- - 営業開始: 1999年
- - 設計最高速度: 220 km/h
- - 営業最高速度: 160/200 km/h
- - 座席数:
- A9t-2000形 プレフェレンテ(一等):56席
- B10t-2200 トゥリスタ(二等):80席
- Br3t-2800 トゥリスタ:24席 + P.M.R 1席
- - 電化: 直流3 kV
- - 軌間: 1.668 mm
運行区間詳細
アルコ・ガルシーア・ロルカ の主な停車駅は以下の通りです。
基本運行区間
- - バルセロナ=サンツ駅
- - サント・ビセンス・デ・カルデルス(バルセロナ行のみ)
- - タラゴナ
- - サロウ
- - ラルデア=アンポスタ=トゥルトーザ
- - ビナロス
- - ベニカルロ=ペニスコラ
- - カステリョン・デ・ラ・プラナ
- - バレンシア=ノルテ駅
- - ハティバ
- - アルバセーテ
- - ビジャロブレード
- - ソクエジャモス
- - アルカサル・デ・サン・フアン
エストレマドゥーラ区間(毎日運行)
- - マンサナーレス
- - ダイミエル
- - アルマグロ
- - シウダ・レアル=セントラル駅
- - プエルトジャーノ
- - アルマデネーホス=アルマデン
- - カベサ・デル・ブエイ
- - カストゥエーラ
- - カンパナリオ
- - ビジャヌエバ・デ・ラ・セレーナ
- - ドン・ベニート
- - グアレーナ
- - メリダ
- - モンティーホ
- - バダホス
アンダルシア基本区間
- - マンサナーレス
- - バルデペーニャス
- - ビルチェス
- - リナーレス=バエサ
- - ホダル=ウベダ
- - カブラ・デル・サント・クリスト
- - モレーダ
- - グアディクス
- - フィニャーナ
- - ガドール
- - アルメリーア
- - ホダル=ウベダ
- - カブラ・デル・サント・クリスト
- - モレーダ
- - イスナジョス
- - グラナダ
- - エスペルイ
- - アンドゥハル
- - コルドバ・セントラル駅
- - セビリア・サンタ・フスタ駅
マラガ区間(毎日運行)
- - エスペルイ
- - アンドゥハル
- - コルドバ・セントラル駅
- - モンティージャ
- - プエンテ・ヘニル
- - ボバディージャ
- - マラガ=マリーア・サンブラーノ駅
アルコ・カミーノ・デ・サンティアゴ は、異なる2つの列車がミランダ・デ・エブロと
オウレンセの間で併結運転を行っています。
関連事項
- - ディウルノ:アルコの前身となった列車サービス。
外部リンク
この文章は、アルコ列車サービスに関する詳細な情報を提供し、その歴史、技術的特徴、運行ルート、主要な停車駅を網羅しています。アルコは、スペインの主要都市を結ぶ重要な交通手段であり、旅行者にとって有益な情報源となるでしょう。