アルフォンゾ・デナード

アルフォンゾ・デナード：波乱万丈なキャリアを歩んだNFLコーナーバック

アルフォンゾ・デナード（Alfonzo Dennard、1989年9月9日 - ）は、アメリカ合衆国ジョージア州ロシェル出身のアメリカンフットボール選手です。コーナーバックを主なポジションとして活躍しましたが、現在はフリーエージェントとなっています。

高校時代

ウィルコックス郡高校時代は、ワイドレシーバーとコーナーバックの両方を兼任し、その才能を発揮しました。最終学年には、39回のレシーブで780ヤード、14タッチダウンを記録する一方、守備では53タックル、5インターセプトをあげる活躍を見せました。スペシャルチームでもキックオフリターンで2回、パントリターンで1回のタッチダウンを記録し、ジョージア州のスポーツライター協会から州のファーストチームに選出されるなど、高い評価を得ました。また、アメリカンフットボールだけでなく、バスケットボール（ポイントガード）や陸上競技（短距離走）でも才能を発揮し、走幅跳では6m68cmの自己ベストを記録しています。

大学時代

大学入学前には、Rivals.comから三つ星評価を受け、ネブラスカ大学に進学しました。3年次の2010年には、14試合中13試合に先発出場し、31タックル、4インターセプトを記録。ビッグ12カンファレンスのファーストチームに選出されるとともに、カンファレンスの最優秀守備バックに与えられるテイタム・ウッドソン賞を受賞しました。

NFL時代

2012年のNFLドラフトでは、その年のベストコーナーバックの一人と目され、2巡から4巡目あたりでの指名が予想されていました。しかし、サウスカロライナ大学とのキャピタルワンボウルでアルション・ジェフリーと乱闘騒ぎを起こして退場処分を受け、さらにシニアボウルでも精彩を欠くプレーに終わってしまいます。ドラフト直前の4月には、ネブラスカ州リンカーンで警察官を殴る事件を起こし、これによりドラフトでの評価を大きく下げることとなりました。最終的に、7巡でニューイングランド・ペイトリオッツに指名され、NFL入りを果たします。

開幕から4週間をハムストリングスの怪我で欠場した後、第5週のデンバー・ブロンコス戦でスターリング・ムーアとのローテーションで起用され、1タックルを記録。ペイトン・マニングからのパスを一度も成功させませんでした。10月21日のニューヨーク・ジェッツ戦では、マーク・サンチェスからのパスをエンドゾーン付近でインターセプト。翌週のセントルイス・ラムズ戦でも、サム・ブラッドフォードのパスをインターセプトしました。11月16日のバッファロー・ビルズ戦でのレイトヒットに対しては、7875ドルの罰金が科せられています。11月18日のインディアナポリス・コルツ戦では、アンドリュー・ラックのパスをインターセプトし、87ヤードをリターンしてプロ初のタッチダウンを記録しました。第15週のサンフランシスコ・フォーティナイナーズ戦で膝を負傷し退場。1年目の2012年は、10試合に出場（7試合に先発）し、35タックル、3インターセプト、7パスディフェンスの成績を残しました。

2013年2月20日には、ドラフト前に起こした警察官殴打事件で有罪判決を受けました。その後、30日間の禁固、2年間の保護観察処分、100時間の地域奉仕活動が科せられました。

2014年1月11日のプレーオフ、コルツ戦では、アンドリュー・ラックから2度のインターセプトを記録する活躍を見せました。しかし、2014年は6試合に出場した後、故障者リスト入り。チームは第49回スーパーボウルで優勝したものの、出場は叶いませんでした。2015年5月5日、ペイトリオッツから解雇されます。

ペイトリオッツ解雇後の翌日、アリゾナ・カージナルスと契約を結びますが、同年7月29日に解雇。その後、2017年にはアリーナフットボールリーグのボルチモア・ブリゲイドやカナディアン・フットボール・リーグのサスカチュワン・ラフライダーズと契約するも、いずれも短期間でカットされるなど、不遇の時代を過ごしました。

人物

従兄弟のダーキーズ・デナードもNFLのコーナーバックとして活躍しています。

アルフォンゾ・デナードは、その才能とポテンシャルを持ちながらも、度重なるトラブルや怪我に悩まされ、期待されたほどの成功を収めることはできませんでした。しかし、そのアグレッシブなプレースタイルと身体能力の高さは、多くのファンを魅了しました。

もう一度検索