アルマータ

アルマータプラットフォーム

アルマータ（ロシア語: Универсальная боевая платформа «Армата」）は、ロシア連邦軍における新しい軍用重装軌車両の基盤となる試作車両です。このプラットフォームは、主力[[戦車]]、重歩兵戦闘車、装甲回収車、装甲兵員輸送車、戦車補助車両、さらには自走砲など、多様な軍事用途に特化した車両を開発することができます。また、砲兵部隊の支援、防空、NBC防護システムの土台としても利用されることを目的としています。

名称の由来

「アルマータ」という名称は、兵器を意味するギリシャ語の「arma」（άρμα）の複数形に由来しています。この語はまた、14世紀の古いロシア語で銃を指すと言われています。過去にジャーナリストによって誤って「Armada」と記載されたこともありました。

開発の経緯

アルマータプラットフォームは2009年から、ニジニ・タギルに位置するウラルヴァゴンザヴォート社での設計と開発が進められています。2013年11月には、このプラットフォームを基にした試作車両がロシア兵器展示会で初めて公開され、その後2014年には自走砲タイプである2S35コアリツィヤ-SVの試験が行われました。最初の24両は2015年のモスクワでのパレードでお披露目され、同年中に32両がロシア陸軍に配備される予定でしたが、計画は財政的な理由で2025年に延期されました。

開発が進む中、アルマータには総計2,300両の主力[[戦車]]が2020年までに配備される見込みがあり、これはロシア軍の戦車部隊の70%の近代化を目指しています。ウラルヴァゴンザヴォート社の工場では、年間約500両のT-14戦車の生産が予測されていましたが、財政状況の厳しさが影響し、大量生産には至っていません。

設計の特長

アルマータ戦闘プラットフォームは、数が限られたT-95戦車の技術を活かして設計されています。主力[[戦車]]型では、弾薬区画が乗員の位置から分離されており、これにより運用上の安全性が確保されています。また、エンジンの出力向上や装甲、主砲、自動装填装置の改良がなされており、より優れた性能が期待されています。

先行情報によると、新型戦車T-14は、開発が中止されたT-95よりも技術的には控えめな設計とされ、車両重量も軽減されているとのことです。この設計方針は、T-95よりも生産性を重視していると思われます。アルマータ戦車は、無人の遠隔操作砲塔を備えており、乗員は安全な区画でデジタル操作が可能です。将来的には、完全なロボット化が目指されています。

技術面では、アルマータは第5世代ジェット戦闘機「スホーイT-50」の技術を取り入れ、レーダーシステムや先進的な装備を搭載しています。特に、新型軽量装甲「44S-SV-SH」は、極低温でも性能が劣化しないという特性を有しており、特にロシアの北極戦略との関連が注目されています。

派生型

アルマータプラットフォームから派生した車両には、以下のようなものがあります。

• - T-14：主力[[戦車]]。
• - T-15：重歩兵戦闘車。
• - T-16 BREM-T：戦車回収車。
• - BM-2 (TOS-2)：短距離ロケット砲、火炎放射システムに類似。
• - 2S35 コアリツィヤ-SV：自走榴弾砲で、回転式密閉砲塔を搭載しています。

採用国

アルマータプラットフォームに基づく車両は、主にロシアの陸軍によって採用されています。最初の生産バッチと重装甲兵員輸送車が製造され、これらはロシアの防衛計画に含まれています。兵員の訓練用として20両が配備されることも予定されています。

関連項目

• - T-95
• - T-72/T-80
• - タイフーン：アルマータと同様に、共通装甲車両プログラムに基づいて開発された装輪式装甲兵員輸送車（MRAP）。

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