アルーリングボイス

アルーリングボイス - 華麗なる競走生活と繁殖牝馬としての功績

2003年1月23日生まれのアルーリングボイスは、日本の競走馬、そして繁殖牝馬として記憶に残る活躍を見せました。その馬名には「うっとりするような声」という意味が込められています。

競走馬時代：華々しいデビューと惜しまれる引退

2005年7月、デビュー戦で2着と好スタートを切ると、続くレースで初勝利を挙げます。そして迎えた重賞初挑戦の小倉2歳ステークスでは、見事優勝。この勝利は、母アルーリングアクトによる同競走制覇と合わせて母娘での重賞制覇という快挙となりました。これは、イットーとハギノトップレディによる高松宮杯以来24年ぶりの出来事でした。

この年の武豊騎手は、アルーリングボイスの勝利を含め、小倉競馬場で開催された4つの重賞のうち3つを制するという偉業を達成しました。アルーリングボイスの活躍は、その後も続き、オープン特別戦のききょうステークス、GIIIファンタジーステークスと連勝を重ねました。

しかし、2歳女王決定戦である阪神ジュベナイルフィリーズでは、1番人気にも関わらず14着と大敗。その後は3歳シーズン以降、極度のスランプに陥り、桜花賞後には左第3手根骨骨折が判明。長期休養を余儀なくされました。

故障からの復帰後も思うような結果が出せず苦戦が続きましたが、北九州記念では2着と健闘し、157万円という高額配当の波乱を演出しました。セントウルステークスでも4着に入るなど復活の兆しを見せましたが、その後再び成績が低迷。2008年7月、アイビスサマーダッシュに出走した際に左橈側手根骨骨折が判明し、全治3か月の診断を受け、競走馬としてのキャリアに幕を閉じました。

繁殖牝馬時代：新たな才能を繋ぐ

引退後はユートピア牧場、白老ファームで繁殖生活を送りました。重賞勝ち馬こそ輩出できませんでしたが、4番仔のオールザゴーはオープン特別のマーガレットステークスを制し、NHKマイルカップで5着と活躍。5番仔のアンヴァルも福島2歳ステークス、オパールステークスを制し、北九州記念で3着に入るなど、2頭のオープン勝ち馬を送り出しました。

2019年4月21日、16歳でその生涯を終えました。しかし、彼女が残した4頭の牝駒は、いずれも繁殖牝馬として活躍の場を与えられています。

母アルーリングアクトとの繋がり

アルーリングボイスの母であるアルーリングアクトは、アルーリングボイスと同じく小倉3歳ステークス（当時の名称）を制覇した名牝です。2022年現在も25歳という高齢ながら繁殖牝馬として現役を続けており、母娘二代にわたる活躍は競馬史に名を刻むものです。

まとめ

アルーリングボイスは、華々しいデビューからスランプ、そして繁殖牝馬としての成功と、波乱に満ちた生涯を送りました。競走馬としての才能と、繁殖牝馬としての能力、そして母娘二代にわたる活躍は、競馬ファンに長く記憶されるでしょう。彼女の血統は、今後も競馬界に貢献していくことが期待されます。

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