アレックス・シャーマン

アレックス・シャーマン（アレックス・コズロフ）

アレックス・シャーマン（Alex Sherman、1984年1月21日生まれ）は、ロシアのモスクワ出身の元プロレスラーで、リングネーム「アレックス・コズロフ」としてメキシコのプロレス団体CMLLやAAAで活躍しました。彼は、業界での独特のスタイルと技術により、多くのファンから支持を受けました。

来歴

シャーマンは、ジェシー・ヘルナンデスのプロレス団体でトレーニングを行い、2003年にプロレスキャリアをスタートさせました。彼は2006年まで、PWGなどアメリカのインディ団体での試合を重ね、徐々に名を上げていきます。

2006年、シャーマンはメキシコの伝統ある団体CMLLと契約し、初のロシア人プロレスラーとしてデビュー。支援に満ちたファンに囲まれる中、CMLL世界ミドル級王座に挑むも、タイトル獲得には至りませんでした。2008年にはTNAに参戦し、ワールドXカップトーナメントに出場しましたが、同年中にAAAに移籍します。

AAAへの移籍は、CMLLでの試合機会の減少や、ジョバーとしての役割への不満が背景にあると語られています。移籍後、彼は軽量級外国人レスラーとしての人気を博し、AAA世界クルーザー級王座を2度獲得しました。また、ROH（Ring of Honor）にも頻繁に参戦し、存在感を示しました。

2010年8月、シャーマンはWWEのSmackDown!でカルロス・サンチェス名義で登場し、その後WWEとのディペロップメント契約を締結。契約後はFCW（Florida Championship Wrestling）でピーター・オルロフの名前で活動しましたが、昇格のチャンスを掴めず、2012年にWWEからのリリースが発表されました。

その後、2012年5月には新日本プロレスに初めて参戦し、BEST OF THE SUPER Jr.に出場。ヒールユニットCHAOSに加入し、ロッキー・ロメロとのタッグチーム「フォーエバー・フーリガンズ」としてIWGPジュニアタッグ王座を獲得しました。彼はTIME SPLITTERS（KUSHIDA & アレックス・シェリー組）との抗争を通じて、名試合を数多く残しました。

2013年にはROHにてレッドドラゴンに挑戦し、王座を獲得。キャリアの中で数々の輝かしい業績を残してきました。

引退までの道のり

2015年1月、自身のTwitterで突然の引退を表明します。コズロフの関係者によると、彼は内臓疾患による体調不良が影響しているとされ、最後の試合は新日本プロレスの後楽園ホール大会で行われました。引退試合はフーリガンズとして行ったAWS & WCAの共催興行でした。

引退後は、2020年から新日本プロレスのNJPW Strongのメイン解説者として活躍しています。彼は、CMLLやAAAでの多くの日本人レスラーとの試合を持ち、またアメリカのプロレス団体に対する強い憧れを抱いていたことでも知られています。

技とスタイル

アレックス・コズロフの得意技には、ロシアン・スター・プレスやロシアン・ストライク、レッドスケアーといった独自のものがあります。特にロシアン・スター・プレスは彼のフィニッシュホールドとして知られ、観客を魅了しました。また、彼の入場テーマ曲「RUSSIAN STRIKE」は新日本参戦後からの定番曲です。

総括

アレックス・コズロフは、メキシコやアメリカ、日本と多くの団体で活躍し、そのキャリアの中で多くの名勝負を繰り広げてきました。引退後も解説者としてプロレス界に貢献しており、今後の彼の活動に期待が寄せられています。

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