アンディ・リード (アメリカンフットボール)

アンドリュー・リード：NFLを代表する名将

アンドリュー・ウォルター・リードは、1958年3月19日生まれ。アメリカ合衆国カリフォルニア州ロサンゼルス出身のアメリカンフットボールコーチであり、現在NFLのカンザスシティ・チーフスのヘッドコーチを務めています。その輝かしいキャリアは、数々のチームを強豪へと導き、多くの選手をスターへと育て上げました。

指導者としてのキャリア

リードは、グレンデール・コミュニティ・カレッジとブリガムヤング大学（BYU）でオフェンシブタックルとしてプレーした後、指導者の道を歩み始めます。BYUでは卒業アシスタントとしてコーチングの経験を積み、その後、様々な大学でオフェンシブラインコーチとして手腕を磨きました。

1992年、リードはグリーンベイ・パッカーズのアシスタントコーチに就任。ここでは、オフェンシブラインだけでなく、タイトエンドコーチやクォーターバックコーチ、さらにはアシスタントヘッドコーチも務め、幅広い知識と指導力を培いました。1996年には、第31回スーパーボウルでチームを優勝に導き、コーチとしての才能を開花させます。

1999年、リードはフィラデルフィア・イーグルスのヘッドコーチに抜擢されます。コーディネーター経験のないQBコーチからのヘッドコーチ就任はNFL史上初のことであり、当時としては異例の人事でした。しかし、リードはイーグルスを強豪へと変貌させます。14年間の在籍期間中、9度のプレーオフ進出、6度のディビジョンタイトル獲得、5度のNFCチャンピオンシップゲーム進出、そして1度のスーパーボウル出場（第39回大会）を果たしました。スーパーボウル制覇は果たせなかったものの、ドノバン・マクナブやブライアン・ドーキンスなど、多くのプロボウル選手を育成し、チームの基盤を築き上げました。

2013年、リードはカンザスシティ・チーフスのヘッドコーチに就任します。低迷していたチームを立て直し、プレーオフの連敗をストップさせるなど、着実にチームを強化。2016年以降は地区優勝の常連となり、2019年にはQBパトリック・マホームズを擁し、第54回スーパーボウルで優勝を果たしました。これはチーフスにとって50年ぶりの快挙であり、リード自身にとっても21年目のヘッドコーチキャリアで初のスーパーボウル制覇となりました。

2021年には、対イーグルス戦に勝利し、2チームで100勝を達成した史上初のコーチとなり、その偉業に新たな記録を加えました。

人物像

リードは末日聖徒イエス・キリスト教会の熱心な会員であり、妻のタミーも結婚後に改宗しています。また、息子のブリット・リードもチーフスのラインバッカーコーチを務めており、家族ぐるみでフットボールに情熱を注いでいます。

アンドリュー・リードは、卓越した戦術眼と選手育成能力、そしてリーダーシップによって、数々のチームを成功に導いてきました。その功績はNFLの歴史に深く刻まれ、これからも多くの人々に影響を与え続けるでしょう。

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