イムマヌエル綜合伝道団

イムマヌエル綜合伝道団について

イムマヌエル綜合伝道団は、岩上祝仁が代表を務める日本の宗教法人で、東京都に本部を置くプロテスタントホーリネス系の福音派教団です。この教団は、18世紀のメソジスト運動と19世紀のホーリネス運動の流れを受け継ぎ、聖書の真理に基づく福音的な立場を守っています。通称は「インマヌエル教団」や「インマヌエル教会」として知られています。また、日本福音同盟（Japan Evangelical Association）、アジア福音同盟（Evangelical Fellowship of Asia）、世界福音同盟（World Evangelical Fellowship）に加盟しており、国際的なネットワークを築いています。

歴史の歩み

創設から成長

イムマヌエル綜合伝道団の起源は、1945年の創設にさかのぼります。創設者の蔦田二雄は、戦時中の弾圧を経て、戦後に新たに教派を立ち上げる決意をした際、神から与えられたヴィジョンに基づいて「インマヌエル」の名を冠した教会を興しました。その仲間には、広島で原爆の被害に遭った医師の長谷川正子と、伝道師の双子の姉妹・元子が含まれています。

教団は設立後すぐに医務部と伝道部を設立し、1949年には神学教育機関であるイムマヌエル聖宣神学院を設立しました。この神学院からは、多くの教会で奉仕する教役者や海外で働く宣教師が輩出されています。1952年には、ウェスレアン宣教団とも連携し、宣教活動に取り組みます。特に1959年には、日本宣教百年記念聖書信仰運動の中で中心的役割を果たし、「聖書は誤りなき神のことば」という理念のもと全国に「聖書信仰」を広げました。

成長と展開

1960年代には、「全県攻略運動」や「倍加運動」といったスローガンのもと、積極的な伝道活動が行われ、毎年、新たに教会が設立されていきました。この拡大は、多くの信者を集め、教団の基盤をさらに強固なものへと育てました。

現在の状況と特徴

2023年現在、イムマヌエル綜合伝道団は全国に115以上の教会を有し、国内外で多岐にわたる活動を展開しています。特に、海外ではインド、ジャマイカ、ケニアなど多様な地域に宣教師が派遣され、健康、教育、信仰の普及に貢献しています。また、教団内には、医療や教育を含むさまざまな部門があり、総合的な宣教活動を目指しています。

教団構造も時代に合わせて変化しており、従来の「総理」という表現が「代表」に改められるなど、より合議制の要素が強化されています。4年ごとに開催される教団総会が最高の議決機関として機能する一方、ブロック制の導入により、地域に根付いた活動を推進しています。

教団の信条と目指すもの

イムマヌエル綜合伝道団は、ジョン・ウェスレーが提唱した「キリスト者の完全」の教理を重視し、他に依存することなく、自立した教団形成を目指しています。このため、年会において牧師が任命されるメソジスト的な制度を採用しています。

今後もこの教団は、国内外での信仰の拡大を目指し、地道な伝道活動と教育を続けていくことを志しています。

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