日本福音同盟

日本福音同盟（JEA）とは

日本福音同盟（Japan Evangelical Association, JEA）は、1968年に創設された日本の福音主義教会の協力機関です。アジア福音同盟、世界福音同盟にも加盟しており、国際的なネットワークも持っています。福音主義を標榜する諸教会・教派を代表する機関として、日本のキリスト教界において重要な役割を果たしています。

歴史

JEA設立以前は、日本政府に対する教会の声は、エキュメニカル派の日本キリスト教協議会（NCC）を通じてしか届きませんでした。そこで、福音主義を代表する機関を設立する目的で、日本福音同盟が結成されました。

創立当初は、日本プロテスタント聖書信仰同盟、日本福音連盟、日本福音宣教師団の三者が創立会員として協力していましたが、1980年代には「1千万人救霊」運動や聖書の無誤性に関する論争、カリスマ運動の問題が起こり、従来のあり方では不十分であることが指摘されました。

1986年には、三創立会員制を廃止し、教団や教会を会員、伝道団体を協力会員とする再編成が行われました。同時に理事会が発足し、初代理事長には泉田昭が就任しました。また、当初は聖霊派を排除する傾向がありましたが、1988年にはペンテコステ派の教団の加盟も認めるようになりました。

1990年の時点で、JEAは51の会員、約1600の教会、約10万人、31の協力会員を擁していました。

委員会

JEAには、以下の委員会が設置されており、それぞれの分野で活動しています。

宣教委員会
世界宣教委員会
神学委員会
女性委員会
青年委員会
援助協力委員会
社会委員会

宣教委員会は、帰国者のフォローアップや信教の自由に関するセミナーなどを開催しています。

神学委員会は、エホバの証人の「血の教理」を批判し、正しい聖書的解釈を啓蒙する活動や、救済の神学に関するセミナーなどを開催しています。また、以下の出版物を発行しています。

『今日における聖霊の働きと日本の宣教－「力の伝道」に関する見解－』
『救済の神学 教会とキリスト者の社会的責任について』
『聖書は輸血を禁じていない』

社会委員会は、平和を実現するキリスト者ネット（キリスト者平和ネット）の運営主体の一つとなっています。

加盟教派・団体

JEAには、様々な教派や団体が加盟しています。2018年8月時点での主な加盟教派・団体は以下の通りです。

教派

ホーリネス・メソジスト系
バプテスト系
メノナイト系
ルーテル系
改革派・長老派系
カベナント系
アドベンチスト系
アライアンス系
ペンテコステ派・聖霊派系
合同教会系
* 独立系

団体

JEAは、出版・メディア、教育・訓練、伝道、福祉、超教派連絡・協力団体、研究機関など、幅広い分野の団体を協力会員として受け入れています。

ただし、第一義的には「教会」（教派）の協力機関であるため、年次総会における議決では、教派・教会を代表する代議員票と、団体を代表する代議員票とを区別して投票する形式が採用されています。

まとめ

日本福音同盟（JEA）は、福音主義の立場に立つ日本の教会や団体が協力し、福音宣教や社会貢献に取り組むための重要なプラットフォームです。様々な背景を持つ教派や団体が参加しており、幅広い活動を展開しています。今後も日本のキリスト教界において、重要な役割を果たしていくことが期待されます。

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