インディペンデンス (CVL-22)

インディペンデンス(CVL-22): 軽巡洋艦から夜間戦闘空母へ至る激動の艦歴

「インディペンデンス(CVL-22)」は、アメリカ海軍が第二次世界大戦中に運用した航空母艦であり、インディペンデンス級航空母艦の1番艦です。同名の艦としては4隻目にあたります。興味深いことに、本艦は当初、クリーブランド級軽巡洋艦「アムステルダム」として建造が開始されましたが、後に空母へと艦種変更されたという経緯を持っています。これはアメリカ海軍において、巡洋艦から空母への設計変更が行われた最初の事例となりました。

建造と初期の活動

1941年5月1日に起工された「インディペンデンス」は、1942年8月22日に進水、そして1943年1月14日に就役しました。[カリブ海]]での慣熟訓練を経て太平洋艦隊に合流し、真珠湾を拠点に活動を開始します。同時期に、インディペンデンス級航空母艦は[[軽空母]に艦種変更され、艦番号もCVL-22に変更されました。

南鳥島、ウェーク島攻撃

「インディペンデンス」は、エセックス、ヨークタウンと共に行われた南鳥島攻撃(1943年9月1日)に参加し、島の施設に大きな打撃を与えました。続くウェーク島攻撃(1943年10月5日、7日)でも、艦載機と重巡洋艦の艦砲射撃により、日本軍施設に大きな被害を与えました。これらの作戦は、アメリカ海軍の機動部隊運用に関する新戦術の試験運用としても位置づけられていましたが、指揮官のパウナル少将の消極的な姿勢も問題視されました。

ラバウルとギルバート諸島への攻撃

1943年11月、ブーゲンビル島戦の支援のため、「インディペンデンス」はエセックス、バンカーヒルと共に関与しました。この戦闘ではラバウル空襲を行い、日本海軍の栗田艦隊に大きな損害を与え、駆逐艦「涼波」を撃沈、軽巡洋艦「阿賀野」や駆逐艦「長波」にも損害を与えました。しかし、日本軍の反撃も受けており、艦上機の損害も被ることとなりました。

その後、タラワ攻略作戦に参加。「インディペンデンス」は日本軍機の攻撃を受け、雷撃を受け損傷しました。応急修理の後、アメリカ本土で本格的な修理を受け、カタパルトを増設するなど、近代化改修が行われました。

夜間戦闘機空母への転換

修理完了後、「インディペンデンス」は夜間戦闘機専門の空母として再編されました。新編成された第41夜間軽空母飛行群を搭載し、夜間発着訓練を実施。パラオ、フィリピン攻略戦などにも参加し、夜間偵察、夜間戦闘警戒飛行を中心とした作戦活動を行いました。レイテ沖海戦では、栗田艦隊や小沢艦隊への攻撃に参加し、重要な役割を果たしました。

レイテ沖海戦と終戦後

レイテ沖海戦において、「インディペンデンス」は昼夜を通しての偵察、攻撃、そして防御において大きな役割を果たしました。特に、夜間戦闘機の活躍はアメリカ海軍における夜間戦闘機の評価を高める結果に繋がりました。終戦後も、日本本土攻撃、捕虜収容所の捜索、上陸部隊への航空支援などを行いました。

原爆実験と沈没

戦後はマジック・カーペット作戦に参加し、復員兵輸送に従事しました。その後、ビキニ環礁で行われた原爆実験「クロスロード作戦」の目標艦となり、爆撃実験にも耐えましたが、その後、兵器実験のために1951年にカリフォルニア沖で沈没しました。沈没時に放射性廃棄物を積載していたことから、環境への影響が懸念されましたが、2015年の調査でカリフォルニア沖合の海底で発見されました。

「インディペンデンス」は、その短くも激動に満ちた艦歴の中で、太平洋戦争におけるアメリカ海軍の勝利に大きく貢献しました。軽巡洋艦から夜間戦闘空母へと転換し、数々の作戦に参加したその歴史は、海軍史において重要な一ページを刻んでいます。

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