インペトゥオーソ級駆逐艦

インペトゥオーソ級駆逐艦について

インペトゥオーソ級駆逐艦（Cacciatorpedinieri Classe Impetuoso）は、イタリア海軍によって運用されていた駆逐艦の艦級であり、第二次世界大戦後に初めて建造された国産艦です。特に、インドミト級駆逐艦に由来する名称としても知られ、この艦級の歴史的意義は非常に高いものです。

来歴

インペトゥオーソ級は、共和国憲法が制定されて以来のイタリア海軍にとって初の国産駆逐艦でもあり、1950年度の第一次五カ年計画に基づき発注されました。具体的には、1950年2月に2隻が発注され、1952年4月24日から建造が始まりました。これにより、イタリアは自国製の駆逐艦を手に入れることとなり、海軍力の強化が図られました。

設計と性能

この艦級の設計は、大戦末期のコマンダンテ・メダリエ・ドロ級を基にしていますが、機関部にはアメリカのギアリング級の影響が見られます。インペトゥオーソ級は、2段減速式のギアード・タービンを主機関として採用し、フォスター・ホイーラー社製のボイラーを搭載しています。このボイラーは、圧力50 kgf/cm²、温度450℃を実現しており、高い機動力を持っていました。実際の海上公試では、艦が満載の時に35ノットという速力を記録しています。

この級の艦船は、当時のアメリカ海軍の対潜駆逐艦と同様のセンサー・兵装を備えていますが、対潜兵器には国産のメノン対潜迫撃砲を選定、艦橋構造物のすぐ前に搭載されていました。主砲としては、38口径12.7 cmの連装緩射砲が艦首と艦尾にそれぞれ1基づつ装備され、射撃指揮はMk.57とMk.37の方位盤によって行われました。また、56口径40 mmの高角機銃は、4連装および連装の砲架で艦の各所に配置されていました。

さらに、第二次五カ年計画では、インペトゥオーソ級を基にしたインパヴィド級駆逐艦が建造され、こちらはターター・システムも搭載されることになりました。1960年代には、本級の主砲を54口径127 mm単装速射砲（Mk.42 5インチ砲）に変更することやターター・システムを搭載する案が検討されたものの、これらの計画は実現には至りませんでした。

同型艦

インペトゥオーソ級には、いくつかの同型艦が存在していますが、これらはイタリア海軍の技術と設計哲学を象徴する存在です。艦級としての特性により、様々な運用が可能な点も評価されました。

参考文献・関連項目

• - ウィキメディア・コモンズには、インペトゥオーソ級駆逐艦に関する多くの資料が存在します。
• - また、ドイツ連邦海軍のハンブルク級駆逐艦や、日本の海上自衛隊におけるはるかぜ型護衛艦といった、各国の国産艦に関する比較研究も興味深い領域です。

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