ウェリントン・カスティーヨ

ウェリントン・アンドレス・カスティーヨ：堅実な守備とパンチ力が光ったドミニカの捕手

ウェリントン・アンドレス・カスティーヨ（Welington Andres Castillo, 1987年4月24日 - ）は、ドミニカ共和国サン・イシドロ出身の元プロ野球選手。右投右打の捕手として、メジャーリーグベースボール（MLB）で活躍しました。愛称は「ビーフ」。

プロ入りからカブス時代

2006年にシカゴ・カブスと契約し、プロとしてのキャリアをスタートさせました。2010年8月11日にはサンフランシスコ・ジャイアンツ戦でメジャーデビューを果たし、同年は7試合に出場。打率.300、1本塁打、5打点、OPS.983という好成績を記録しました。

2012年には先発出場の機会も増え、52試合に出場。そして2013年には、チームの正捕手として定着し、113試合に出場しました。打撃面では打率.274、8本塁打、32打点をマーク。守備面でも10失策、守備率.988、守備防御点+19、盗塁阻止率29%という安定した成績を残しました。

2014年3月3日には、カブスと1年契約に合意し、チームからの信頼の厚さを示しました。

マリナーズ、ダイヤモンドバックス時代

2015年5月19日、ヨアビス・メディーナとのトレードでシアトル・マリナーズへ移籍。しかし、マリナーズでは6試合の出場にとどまりました。

同年6月3日には、マーク・トランボ、ビダル・ヌーニョとのトレードで、ドミニク・レオン、ガブリエル・ゲレーロ、ジャック・ラインハイマーと共にアリゾナ・ダイヤモンドバックスへ移籍。2016年12月2日にノンテンダーFAとなりました。

オリオールズ時代

2016年12月16日、ボルチモア・オリオールズと1年契約（2018年は選手側の契約オプション付き）を結びました。2017年開幕前の2月8日には、第4回ワールド・ベースボール・クラシック（WBC）のドミニカ共和国代表に選出され、国際舞台でもその実力を発揮しました。

シーズンでは96試合に出場し、打率.282、20本塁打、53打点を記録。オフにオプトアウト権を行使し、11月6日にFAとなりました。

ホワイトソックス、ナショナルズ傘下時代、そして引退へ

2017年12月1日、シカゴ・ホワイトソックスと2年契約（2020年は選手側の契約オプション付き）を結びました。しかし、2018年5月24日に禁止薬物のエリスロポエチン（EPO）に陽性反応を示したとして、80試合の出場停止処分を受けました。処分明け後、故障者リストを経て9月2日にメジャー復帰を果たしました。

2019年オフの10月31日に、トレードでテキサス・レンジャーズへ移籍しましたが、翌日の11月1日にFAとなりました。2020年1月24日にワシントン・ナショナルズとマイナー契約を結び、スプリングトレーニングに招待選手として参加。しかし、新型コロナウイルスの世界的流行を理由に、同年はプレーしないことを発表しました。その後、マイナー契約で再契約を結びましたが、2021年はAAA級で結果を残せず、7月4日に引退を発表しました。

カスティーヨは、MLBで長年にわたり、攻守にわたってチームに貢献した選手でした。特にカブス時代には正捕手としてチームを支え、オリオールズ時代には持ち前のパンチ力を発揮。WBCドミニカ共和国代表としても活躍するなど、その実績は高く評価されています。

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