ウッドランズ・トレイン・チェックポイント

ウッドランズ・トレイン・チェックポイントについて

ウッドランズ・トレイン・チェックポイントは、シンガポールのウッドランズ地区に位置する、マレー鉄道のシンガポール側の終着駅です。当初はマレーシアとの国境検問所として開設されました。現在は、シンガポールとマレーシアを結ぶシャトル列車が発着しています。

概要

この駅は、ウッドランズ・チェックポイントの東側に隣接しており、シンガポール側の出入国管理施設が設けられています。かつては、ジョホール・バル方面からシンガポールへ向かう列車が到着した際、便宜的に下車することが可能でした。貨物列車もこの駅で停車し、積み荷の検査を受けていました。

2015年7月1日からは、JBセントラル駅との間でシャトル列車「Shuttle Tebrau」が運行を開始したため、長距離列車はJBセントラル駅発着となり、当駅はシャトル列車専用となりました。

最寄りのMRT駅は南北線のマルシリン駅ですが、約2km離れており、徒歩圏内ではありません。バスを利用する場合は、クランジ駅が便利です。MRTウッドランズ駅からは路線バスが運行されていますが、マルシリン駅より離れています。

駅構造

ウッドランズ・トレイン・チェックポイントは、単式ホーム1面1線の地上駅です。駅舎は西側にあり、3階建てです。ホームに面した1階部分には、出入国管理施設と信号扱所があります。駅舎から駅の外へ出る出口は、西側にウッドランズ・チェックポイント、東側にマレー鉄道のきっぷ売り場があります。

ホームへは2つの入口があり、ジョホール・バル方面が入口、シンガポール方面が出口です。同時に1列車しか取り扱わないため、駅構内では入国と出国の両方の審査が同じ通路で行われます。

東側には行違線が1本あり、列車の交換が可能です。

歴史

1903年4月10日：ウッドランズ〜ブキッ・ティマ（旧駅）間が開業。
1923年9月17日：ジョホール・バル〜ウッドランズ間（ジョホール・シンガポール・コーズウェイ）が開業。
1998年8月1日：ウッドランズ・チェックポイントが供用開始。
2011年7月1日：当駅〜シンガポール駅間が廃止され、マレー鉄道のシンガポール側終着駅となる。
2015年7月1日：ウッドランズ・チェックポイント〜JBセントラルを結ぶ「Shuttle Tebrau」が運行開始し、長距離列車はすべてJBセントラル止まりとなる。

1965年のシンガポール建国以来、マレー鉄道におけるシンガポール・マレーシア間の国境検問所は、1966年8月1日にシンガポール駅ホーム上に設置されました。1990年11月27日には、シンガポール領内のマレー鉄道の敷地の扱いに関する協定が両国間で締結されました。この協定では、マレー鉄道のシンガポール駅をタンジョン・パガーからブキッ・ティマに移転し、その鉄道用地を共同で再開発することが定められました。

1992年、マレー鉄道の配線変更を伴うウッドランズ・チェックポイントの移設計画に関連し、マレー鉄道の国境検問所をシンガポール駅からウッドランズ・トレイン・チェックポイントに移設することがシンガポール側から発表されました。1993年には、マレーシア側もこの計画に同意しました。しかし1997年6月、マレーシア側は1990年の協定に関して、マレー鉄道のシンガポール駅をブキッ・ティマに移転してから協定が発効すると解釈し、マレーシア側の国境検問所をシンガポール駅に残存させることを発表しました。

これに対し、シンガポールは1998年4月、シンガポール側の国境検問所を1998年8月1日からウッドランズ・トレイン・チェックポイントへ移転すると通告しました。2010年5月24日の両国首脳会談では、シンガポール駅とそこにあった国境検問所を2011年7月付けでウッドランズに移転することが合意されました。これにより、ウッドランズ・トレイン・チェックポイントで両国の出入国審査を受けられるようになりました。

かつての変則的な出入国手続き

1998年8月1日からシンガポール駅が廃止された2011年6月30日まで、マレー鉄道でのシンガポール・マレーシア間の出入国は以下の順序で行われていました。

シンガポール駅から乗車し、マレーシアへ行く場合

1. シンガポール駅：改札後、マレーシア入国審査（入国証印は押印されず）を行い乗車。
2. ウッドランズ・チェックポイント：列車から降車し、シンガポール出国審査（出国証印押印後）、再乗車。
3. ジョホール・バル駅以遠：下車。

ジョホール・バル駅から乗車し、シンガポールへ行く場合

1. ジョホール・バル駅：改札後、マレーシア出国審査（出国証印押印）後、乗車。
2. ウッドランズ・チェックポイント：列車から降車し、シンガポール入国審査（入国証印押印）、再乗車。
3. シンガポール駅：下車。

マレーシア国内（ジョホール・バル駅を除く）から乗車し、シンガポールへ行く場合

1. ジョホール・バル駅（列車内）：マレーシア出国審査（出国証印は押印されず手書きで出国日付が記入）
2. ウッドランズ・チェックポイント：列車から降車し、シンガポール入国審査（入国証印押印）、再乗車。
3. シンガポール駅：下車。

ウッドランズ・トレイン・チェックポイント駅ホームの入口は、乗客全員が駅舎内に収容されると閉じられ、出口は、乗客全員の審査および列車内の検査が終了するまで開放されません。乗客が全員駅舎内に収容されている間に、列車内の検査が実施されます。

脚注

シンガポールの鉄道
* マレー鉄道

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