JBセントラル駅

JBセントラル駅：マレーシアとシンガポールを結ぶ要衝

JBセントラル駅（Stesen Keretapi Johor Bahru Sentral）は、マレーシアのジョホール州ジョホールバルに位置する、マレー鉄道ウエスト・コースト線の主要駅です。この駅は、ジョホール・シンガポール・コーズウェイ付近の慢性的な交通渋滞を緩和する目的で、マレーシアの国家プロジェクト「Southern Integrated Gateway」の一環として建設されました。旧ジョホール・バル駅の東側に位置し、その開通に伴い旧駅は廃止されました。

歴史

この駅の建設は、2003年2月14日に「Southern Integrated Gateway」計画が開始されたことに端を発します。その後、2006年7月30日にはJBモノレール（LRT）計画が発表され、2010年10月21日にJBセントラル駅が開業しました。2015年7月1日には、ウッドランズ・トレイン・チェックポイントとのシャトルサービスが開始され、当駅以北と以南の直通列車が廃止、系統分離されるようになりました。さらに、2026年にはRTS線が開業予定であり、今後ますます重要な駅となることが期待されています。

駅構造

駅の正面入口はトゥン・アブドル・ラザク通りに面しており、旧ジョホール・バル駅の北側に位置しています。駅全体の面積は約79,000平方メートルで、そのうち鉄道駅部分は9,500平方メートルを占めます。この駅は、ジョホール・バル・シティ・スクエアやスルタン・イスカンダル・ビルディングと歩道橋で接続されており、利便性が高い構造となっています。

駅のホームは、旧ジョホール・バル駅の軌道より8メートル高い場所に位置し、3本の島式ホーム（530m×8m）と6本の軌道があります。ホームと出改札階は、エスカレーター、エレベーター、階段で結ばれています。2階には、シンガポールへ向かう乗客のための出国手続き施設と出発待合室、貴賓室があります。入国手続き施設も設置されていますが、実際にはシンガポール領内のウッドランズ・トレイン・チェックポイントでマレーシアの入国手続きが行われるため、当駅の施設は使用されていません。出改札階には、両替商やファストフード、コンビニエンスストアなどの店舗が入居しています。

また、駅東側の地上にはバスターミナルとタクシー乗り場があり、ホームの上層には2,000台収容の駐車場が設けられています。

駅周辺

駅の西側には、JBシティ・スクエア、メイバンク シティスクエアJB、コムターJBCC、ペルサダ・ジョホール国際コンベンションセンターがあります。一方、東側にはジョホール・バル・チェックポイント（AH2）があり、バスターミナルからはジョホールバル市内方面、ラーキン・バスターミナル、セナイ国際空港、そしてシンガポール方面へのバスが発着します。

隣の駅

マレー鉄道の路線では、以下の駅が隣接しています。

ラクヤット・ティムラン急行、南急行、ETS: クンパス・バル駅 - JBセントラル駅
テブラウシャトル: JBセントラル駅 - ウッドランズ・トレイン・チェックポイント駅

特記事項

JBセントラル駅は、ユーラシア大陸最南端に位置する駅であり、国際的な交通の要所としての役割も担っています。この駅は、単なる鉄道駅としての機能だけでなく、商業施設や他の交通機関との接続点として、地域経済の発展にも貢献しています。かつて存在したコタラヤ・バス・ターミナルは廃止され、交通網の中心はこのJBセントラル駅へと移り変わっています。

この駅の存在は、マレーシアとシンガポール間の人々の移動を円滑にするだけでなく、両国間の経済交流を促進する上でも非常に重要です。また、今後RTS線が開業することで、更なる利便性の向上が期待されています。

関連情報

マレーシアの鉄道
マレーシア＝シンガポール国境
ユーラシア大陸最東端の駅：ワニノ駅（ロシア）
ユーラシア大陸最西端の駅：カスカイス駅（ポルトガル）
* ユーラシア大陸最北端の駅：ムルマンスク駅（ロシア）

もう一度検索