エセックス (強襲揚陸艦)

USS Essex (LHD-2)

USS Essex（LHD-2）は、アメリカ海軍が運用している強襲揚陸艦であり、ワスプ級強襲揚陸艦の2番艦です。その艦名は、マサチューセッツ州のエセックス郡に由来し、同名の艦としては5隻目となります。エセックスは、海兵隊や艦載機を運用できる能力を有しており、様々な任務に従事しています。

艦歴

エセックスは、1992年10月17日にミシシッピ州パスカグーラにあるインガルス造船所で建造され、正式に就役しました。就役式典には当時のディック・チェイニー国防長官が出席し、艦隊の一員としてのその役割が強調されました。

エセックスの初の配備は1994年10月に行われ、その翌年にはソマリアからの多国籍軍撤退を支援する「ユナイテッド・シールド作戦」に参加しました。この作戦では、砲火の中での撤退が行われ、1995年4月にはサンディエゴに帰港しました。帰港後はメンテナンスを経て、7ヶ国海軍が参集した環太平洋合同演習「リムパック'96」に参加しました。

1996年10月には、二度目の西太平洋配備を行い、配備中にはカタールやオマーン、クウェートで行われた「タンデム・トラスト'97」に参加し、28,000名以上の将兵、250機の航空機、40隻の艦艇が集結しました。1997年4月には帰港し、再び短期のメンテナンスが行われた後、1998年6月に三度目の太平洋配属に出港しました。

2000年7月には、アメリカ海軍において最大規模のシップ・スワップが行われ、「タラワ級強襲揚陸艦ベロー・ウッド」に代わって佐世保に配備されました。2008年5月にはミャンマーでの自然災害に対する緊急支援活動で展開しましたが、許可を得られず、6月上旬には通常任務に復帰しました。

さらに、同年8月31日には東京都が実施した防災訓練にも参加し、葛西臨海公園沖で避難民収容訓練を行いました。この訓練には在日アメリカ軍司令官などが視察しました。

2011年3月11日に発生した東日本大震災の影響を受け、日本政府の要請に応じて救援活動「トモダチ作戦」に派遣されました。特に、津波で孤立した宮城県気仙沼市の大島への支援活動は記憶に新しいです。乗組員は物資を運び込み、地元住民からの温かい感謝の意を受けるなど、深い結びつきを築きました。

その後も、エセックスは様々な任務をこなしていき、2012年4月には同型艦「ボノム・リシャール」との交代式を行いました。

最も最近の活動として、2018年9月27日にはエセックスから発艦したF-35Bがターリバーン攻撃に参加し、F-35の初の実戦投入が記録されました。これにより、エセックスは現代の戦闘においても重要な役割を果たしています。

結論

エセックスは、アメリカ海軍の中でも特に多様な任務を遂行してきた艦の一つであり、その歴史は多くの人々に影響を及ぼすものであり続けています。今後も国際情勢に応じた役割を担い、任務を続けていくことでしょう。

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