エリソン・オニヅカ

エリソン・ショージ・オニヅカ：宇宙への夢を追い続けた日系アメリカ人飛行士

エリソン・ショージ・オニヅカ（Ellison Shoji Onizuka, 日本名：鬼塚 承次）は、1946年6[[月24日]]にハワイ州コナで生まれた日系三世のアメリカ[[空軍]]大佐であり、NASAの宇宙飛行士です。彼はアメリカの宇宙計画において、最初のアジア系宇宙飛行士として歴史に名を刻みました。

生い立ちと宇宙への憧れ

オニヅカは、コーヒー農園を営む両親のもと、4人兄弟の長男として育ちました。両親はともに日系二世で、父は福岡県うきは市、母は広島県にルーツを持ちます。幼い頃から、第二次世界大戦で活躍した日系人部隊、第442連隊戦闘団の話を聞いて育ちました。ボーイスカウト活動や野球部、新聞部での活動を通じて、リーダーシップを発揮し、最高位のイーグルスカウトの称号を得ました。また、小学生時代にユーリ・ガガーリンの宇宙飛行を目の当たりにし、宇宙への強い憧れを抱き、ロケット実験と称した花火のいたずらをする一面もありました。

学業と空軍でのキャリア

1964年、コナワエナ高校を卒業後、コロラド大学で航空宇宙工学を専攻し、アメリカ[[空軍]]予備役将校訓練課程に参加しました。大学在学中に父が亡くなった際には、一時帰郷を決意しましたが、母の勧めにより勉学を継続しました。1969年に大学を卒業すると同時に空軍少尉に任官され、大学時代からの恋人と結婚。2人の娘をもうけました。空軍エンジニアとして勤務する傍ら、アポロ11号の月面着陸をテレビで観たことをきっかけに、宇宙飛行士への道を志しました。

宇宙飛行士への挑戦

1978年、スペースシャトル計画の第一期飛行士候補に応募し、8000人を超える志願者の中から選ばれました。スペースシャトル・チャレンジャーの乗組員として選抜されましたが、度重なる打ち上げ延期に直面しました。

1983年には日本を訪れ、自身のルーツを探す旅に出ました。西日本新聞に掲載された記事がきっかけとなり、祖父母の墓を発見し、親族との再会を果たしました。また、同年に開催された『大スペースシャトル展』では、パスファインダーの前で記念スピーチを行うなど、精力的な活動を行いました。翌日には、父の故郷である福岡県うきは市を訪れ、墓参し、地元の浮羽中学校で講演を行いました。

宇宙へ、そして悲劇

1985年1[[月24日]]、STS-51-Cミッションでディスカバリーに搭乗。運用技術者として宇宙へ飛び立ちました。同乗したローレン・ジェームズ・シュライバー大佐によれば、彼は箸で日本料理を食べ、日本の鉢巻や旗、ハワイのマカダミアナッツやコナコーヒーを持ち込み、ハワイアン音楽を宇宙で楽しんでいたそうです。しかし、そのわずか一年後の1986年1[[月28日]]、STS-51-Lミッションでチャレンジャーに搭乗中、打ち上げ直後にチャレンジャー号が爆発。39歳という若さで殉職しました。殉職時の階級は中佐でしたが、後に大佐に特進しました。

彼の遺産

オニヅカの功績を称え、ハワイ島マウナケア山のビジターセンターは「オニヅカセンター」と名付けられ、コナ国際空港は「エリソン・オニヅカ・コナ国際空港」に改名されました。また、ロサンゼルスのリトル・トーキョーには「オニヅカ・ストリート」が、小惑星と月のクレーターには「オニヅカ」の名が付けられました。さらに、SFドラマ『新スタートレック』にも彼の名が冠されたシャトルポッドが登場しました。福岡県うきは市には「エリソン・オニヅカ橋」が架けられ、地元の人々にも愛されています。

彼の遺品であるサッカーボールは、後に国際宇宙ステーションに運ばれ、宇宙への夢と希望を象徴する存在として、多くの人々に感動を与えました。オニヅカは、宇宙への強い憧れを持ち続け、夢を追い続けた人物であり、その勇気と功績は、今も多くの人々に語り継がれています。

参考資料

毛利恒之著『夢にむかって飛べ 宇宙飛行士エリソン＝オニヅカ物語』（講談社, 1989）

関連項目

宇宙飛行士一覧
日本人の宇宙飛行
チャレンジャー号爆発事故
オニヅカ情報ステーション
オニヅカ・スペースセンター
* NHK 新日本風土記「ハワイ 第1回」

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