エリモシックについて
エリモシック(Erimo Chic)は、日本の競走馬および繁殖
牝馬であり、その活躍は競馬界において高く評価されています。彼女は
1993年3月19日に生まれ、
2014年8月6日に21歳で亡くなるまで長い人生を送りました。特に1997年の
エリザベス女王杯(GI)での勝利は、彼女のキャリアの頂点と言えるでしょう。
競走成績の概略
エリモシックは
1996年の春に
阪神競馬場でデビューしました。初戦には4着と苦しいスタートを切りましたが、次のレースである新馬戦と500万下特別・はなみずき賞で連勝を収め、期待が高まりました。その後、オークスへの出走権をかけた4歳
牝馬特別に出走し、そこでは後方からの驚異的な末脚を披露し、3着となってオークスの出走権を獲得しました。このオークスでは2番人気に支持されましたが、結果は6着でした。
秋には函館の900万下特別で復帰するも5着に留まりましたが、続く京都の嵯峨野特別では快勝を収め、900万下クラスを卒業しました。その後、秋華賞にも出走し、ファビラスラフインに次ぐ2着を記録しました。
1997年にはオープン特別レースで復帰しますが、結果は振るわず、
主戦騎手を変更したことで新たな展開を迎えました。的場均騎手に乗り替わることで、後方待機スタイルの競走に特化し、札幌日経オープンでは3着、札幌記念ではエアグルーヴに次ぐ2着と復調の兆しを見せました。
それから、府中
牝馬ステークスを経て、
エリザベス女王杯に挑戦。このレースでは
主戦騎手の河内洋が乗るダンスパートナーと接触し、激しい競り合いの末に優勝しました。この勝利は、エリモシックにとって初の重賞制覇であり、GIのタイトルを手에入れることに繋がりました。
引退と繁殖生活
エリモシックは
1998年に現役を引退し、繁殖
牝馬として新たなキャリアをスタートさせました。引退後は多くの繁殖馬としての役割を果たし、
2013年にはワークフォースの仔を産んだ後、繁殖から引退しました。以降、フォスターホースとして余生を
北海道新ひだか町の本桐牧場で過ごすことになります。
しかし、
2014年の7月から体調が崩れ始め、同年
8月6日、呼吸不全による両肺からの出血が原因で21歳で亡くなりました。その生涯を通じて、エリモシックは数々の名レースに名を刻み、繁殖
牝馬としても多くの子を残しました。
家族と後裔
エリモシックの血統の中には注目すべき馬が多く含まれており、全妹のエリモピクシーからはデイリー杯2歳ステークスを制したリディル、クラレント、レッドアリオン、サトノルパンなど、多くの優秀な競走馬が生まれています。これらの馬の活躍は、エリモシックの偉大な血統を引き継いでいることを示しています。
エリモシックは競馬界において忘れられない存在であり、その名は今後も語り継がれることでしょう。