カケフくん

カケフくん：人気子役からコンビニ経営者へ

1977年生まれの相良健治さん（芸名：カケフくん）は、1980年代に活躍した元子役です。東京都渋谷区出身で、東亜学園高等学校を経て神奈川大学を卒業、現在はコンビニエンスストアを経営する実業家として第二の人生を歩んでいます。

芸能界入りと人気獲得

カケフくんの芸名は、フジテレビ系列のクイズ番組『所さんのただものではない!』で、当時阪神タイガースに所属していた掛布雅之選手に似ていることから命名されました。番組の前身である『夜はタマたマ男だけ!!』のオーディション参加時、昼寝直後の腫れぼったい顔が掛布選手に似ていたことがきっかけでした。

特徴的な鼻詰まりっぽい声と、濁音の発音は多くの視聴者の心を掴み、人気子役となりました。ファミコンソフト『カケフくんのジャンプ天国 スピード地獄』の主人公モデルを務めたことでも知られており、このゲームは『スーパーマリオ』や『高橋名人の冒険島』と比較されるほど話題となり、そのシュールな世界観と理不尽な難易度が人気を博しました。バラエティ番組やテレビCMにも多数出演するなど、多忙な日々を送っていました。

芸能界引退とその後

小学生の間だけ芸能活動を行うという両親との約束、そして「前へ前へ」というタイプではない自身の性格、さらに共演者を見て「芸能活動で食べていくのは難しい」と感じたことから、相良さんは小学校卒業と同時に芸能界を引退しました。

その後は一般人として生活を送り、テレビ番組のADとして働く時期もありました。2023年時点では、コンビニエンスストアを3店舗経営し、大学時代から交際していた女性と結婚して2人の息子にも恵まれています。

テレビ番組出演と近況

2009年には、ゲームセンターCXで『カケフくんのジャンプ天国 スピード地獄』が取り上げられた際に、FAXで応援メッセージを送信しました。その際、コンビニ経営をしていることを明かしています。2010年には『懐かしのスターは今!壮絶大追跡スペシャル』で、サークルKを経営していることを公表し、「カケフくんという名前に頼らない生き方をしたい」と抱負を語りました。

2023年にはNHK BSプレミアムの『たけしの“これがホントのニッポン芸能史”』に顔出しでVTR出演。芸能界引退の理由や近況を語り、出演を快諾した理由はかつて共演した所さんが出演していたからだと明かしています。

エピソード

相良さんは小学生特有の天然なキャラクターで人気を博し、間下このみさんと共に「子役ツートップ」と呼ばれていました。芸能界引退は、父親の「息子を芸能人にしたくない」という意向もあったようです。

『カケフくんのジャンプ天国 スピード地獄』では、投げる、ジャンプする、敵を踏みつけるなど多彩なアクションが可能な主人公カケフくんのモデルを務めました。また、講談社の「コミックボンボン」88年1月号のグラビア企画では、赤塚不二夫さんと共に『天才バカボン』のバカボン親子を演じています。

出演作品

相良さんは数多くのバラエティ番組やテレビドラマ、CMに出演しました。主な作品としては、以下のものがあります。

バラエティ番組

夜はタマたマ男だけ!!（フジテレビ）
所さんのただものではない!（フジテレビ）
夕やけニャンニャン（フジテレビ）
鶴ちゃんのプッツン5（日本テレビ）※長嶋一茂に扮したキャラ「長島一茂」として出演

テレビドラマ

セーラー服反逆同盟（日本テレビ）
月曜ドラマランド（フジテレビ）
空と海をこえて（TBS）

CM

ライオンレスキュー
日本公文教育研究会
講談社コミックボンボン
コナミじゃりン子チエ
エースコック
天王寺博覧会（関西ローカル）

ゲーム

カケフくんのジャンプ天国 スピード地獄（ビック東海）

相良健治さんの人生は、人気子役時代から、芸能界引退後の様々な経験を経て、現在に至るまで、常に変化に富み、多くの人の記憶に残るものとなっています。

もう一度検索