カンバーランドパッキングコーポレイション

カンバーランドパッキングコーポレイションの概要

カンバーランドパッキングコーポレイション（Cumberland Packing Corporation）は、ニューヨーク市ブルックリン区に所在する非公開企業であり、1945年に創業者ベンジャミン・アイゼンシュタットによって設立されました。特に、ピンク色の小袋に入ったゼロ・カロリーの人工甘味料「スイートンロー」で知られており、その製造とマーケティングを手掛けています。

企業の歴史と進化

カンバーランドパッキングの創業当初は、ティーバッグ工場として始まりました。会社は、ティーバッグ製造機を改良し、砂糖を小袋に詰める手法を初めて開発しました。これにより、当時のレストランのテーブルで衛生的でないとされていた砂糖の瓶の代替となるスタイルを確立しました。

同社は、スイートンローの特徴的なロゴについて、アメリカ合衆国の商標登録番号1,000,000を取得しています。また、スイートンローの累計生産数は500億袋に達しています。

1970年代初頭には、創業者アイゼンシュタットの息子マーヴィンが、「シュガー・イン・ザ・ロー」ブランドを立ち上げ、天然材料の砂糖を使用した製品を展開しました。この成功に触発され、カンバーランドパッキングはさらに天然素材を使った製品ラインを拡充し、ゼロ・カロリーの甘味料として「スティーヴィア・オン・ザ・ロー」、有機栽培されたリュウゼツランの蜜から作る「Agave In The Raw」、またラカンカから製造された「Monk Fruit In The Raw」などを新たに発表しました。さらには2014年に環境に配慮したベイキング材料「Sugar In The Raw Organic White」も市場に投入しました。

1970年代後半には、カンバーランドパッキングがバター風味の食品添加物「バター・バッズ」の権利を取得し、バター・バッズ食品添加物部門を設立。バターの風味を持ちながら、脂肪やコレステロールを含まない粒状添加物の製造が開始されました。2013年には、同部門が独立した会社として「バター・バッズ」（Butter Buds, Inc.）となり、カンバーランド・ワールドワイド・ホールディングス傘下にて、新たな組織体制が構築されました。

多様な製品群

カンバーランドパッキングは、甘味料の製造だけでなく、アスパルテームをベースとした「NatraTaste」、スクラロースを用いた「NatraTaste Gold」、さらにはアセスルファムカリウムから作る「Sweet One」といったゼロ・カロリーの甘味料も手がけています。また、ナトリウムを含まない塩の代用品「Nu-Salt」も同社の製品の一環として提供されています。

現在、カンバーランドパッキングは、ブルックリンの創業以来の工場を拠点に400人の従業員を雇用し、卓上甘味料の製造を継続しています。しかし、2016年1月には製造施設の閉鎖計画を発表し、何百人もの従業員のレイオフを予定していることが明らかになりました。

経営陣

現在の経営陣には、創業者のベンジャミン・アイゼンシュタットが故人であるため、会長はマーヴィン・アイゼンシュタットが務め、社長でCEOはスティーヴ・アイゼンシュタットが担当しています。

カンバーランドパッキングコーポレイションは、ゼロ・カロリー甘味料の革新を通じて、消費者に新たな選択肢を提供し続けています。

もう一度検索