カーショー郡 (サウスカロライナ州)

カーショー郡の概要

カーショー郡（英: Kershaw County）は、アメリカ合衆国サウスカロライナ州の中央部北側に位置する郡で、コロンビア大都市圏の一部に属しています。2010年の国勢調査によれば、郡の人口は61,697人であり、2000年の52,647人から約17.2%の増加を見せました。郡庁所在地であり、人口が最も多い都市はカムデン市で、ここでの人口は約6,838人です。

歴史的背景

カーショー郡の名前は、初期の開拓者であるジョセフ・カーショー（1727年-1791年）に由来しています。この地域はもともとカムデンの一部であり、1791年に普及したクレアモント郡（現在は存在しない）、ランカスター郡、フェアフィールド郡、リッチランド郡のそれぞれの一部を組み合わせて設立されました。サウスカロライナ州の内陸にある都市として、カムデン市は最も古い歴史を持っています。

1732年頃、イギリスからの移民がこの地域に入植し、交易と農業を始めました。しかし、アメリカ独立戦争中の1780年から1781年にかけて、イギリス軍によるカムデンの占領があり、この地では多くの戦闘が行われました。特に1780年のカムデンの戦いや1781年のホブカークスヒルの戦いは歴史的な出来事として知られています。

南北戦争においても、カーショー郡は重要な軍事的役割を果たしました。南軍の将軍としては、ジョセフ・ブレバード・カーショーやジェイムズ・チェスナット、ジェイムズ・キャンティをはじめとする多くの著名な軍人がここから生まれました。また、フレデリックスバーグの戦いで評価された南軍兵士リチャード・ローランド・カークランドもカーショー郡の出身です。1865年には北軍のウィリアム・シャーマン将軍の軍隊によりカムデン市が焼かれる事態もありました。

第一次世界大戦では、カーショー郡出身の二人が名誉勲章を受賞しました。一人は、1918年にフランスで負傷しながらも戦ったリッチモンド・ホブソン・ヒルトンで、もう一人は、戦闘中に命を落としたジョン・キャンティ・ビルピグです。ビルピグは南北戦争のビルピグ将軍の子孫でした。

また、カーショー郡は政治家や著名な人物も輩出しています。金融家のバーナード・M・バルークや労働運動指導者のレーン・カークランド、メジャーリーグベースボールで初のアフリカ系アメリカ人選手となったラリー・ドビーも郡の出身です。元サウスカロライナ州知事のジョン・C・ウェストもこの地域の出身です。

地理

カーショー郡の総面積は740平方マイル（約1,916.6平方キロメートル）で、その内726平方マイル（約1,880.3平方キロメートル）が陸地、14平方マイル（約36.3平方キロメートル）が水域です。水域率は約1.89%とされています。北にはランカスター郡、東にはダーリントン郡、南東にはリー郡が接しており、南西にはリッチランド郡、そして西側にはフェアフィールド郡があります。

人口動態

2000年の国勢調査データによると、カーショー郡の人口は増加傾向にあります。このような背景があり、地域の経済や文化に大きな影響を与えていることが伺えます。

都市と町

カーショー郡には、以下のような都市と町があります：

• - アンティオック
• - ベチューン
• - ボイキン
• - カムデン（郡庁所在地）
• - カサット
• - エルジン
• - リバティヒル
• - ルゴフ
• - ウェストビル

このように、カーショー郡は豊かな歴史を持ち、多様な地域コミュニティが共存しています。今後もさらなる発展と地域の魅力が期待されます。

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