カーボベルデ・エスクード
カーボベルデ・エスクード（Escudo cabo-verdiano）は、アフリカ西海岸沖に位置する島国、カーボベルデ共和国の通貨です。通貨コードはCVEで、補助通貨としてセンターボ（Centavo）がありますが、現在では発行されていません。通貨記号はEscで、小数点以下の表記には$が用いられます。例えば、20エスクードは20$00、15エスクード30センターボは15$30と表記されます。
カーボベルデは15世紀からポルトガルの植民地でした。1865年、大西洋銀行がプライアに支店を開設し、ポルトガル本国の通貨レアルと等価のカーボベルデ・レアルが発行されました。1910年のポルトガル革命で王政が倒れ、1911年に本国でレアルが廃止され、エスクード（PTE）が導入されました。これに伴い、カーボベルデでも1914年にカーボベルデ・エスクードが導入され、1000レアルが1エスクードに交換されました。通貨価値は本国エスクードと等価でした。
1975年にカーボベルデが独立すると、新政府は中央銀行としてカーボベルデ銀行を設立し、カーボベルデ・エスクードは同行により発行されることになりました。独立当初は通貨価値が大きく下落しましたが、1980年代半ばには安定しました。1998年にはポルトガルとの協定により、1PTE＝0.55CVEのレートで固定相場制に移行しました。1999年にポルトガルがユーロ圏に入り、2002年からユーロ（EUR）が流通し始めると、カーボベルデ・エスクードのレートはユーロに固定されることになりました。2014年現在、1EUR＝110.265CVEの固定相場となっています。
カーボベルデ・エスクード導入当初はポルトガル本国の硬貨がそのまま使用されていましたが、1930年からは独自の硬貨が発行されました。最初に発行されたのは、5、10、20、50センターボ硬貨と1エスクード硬貨で、その後1953年に2½エスクードと10エスクード、1968年に5エスクード硬貨が追加されました。
1975年の独立後、1977年には新しいデザインの硬貨が発行されました。20、50センターボ硬貨と、1、2½、10、20、50エスクード硬貨が導入されました。
現行の硬貨は1994年に導入されました。センターボ硬貨は廃止され、1、5、10、20、50、100エスクード硬貨が発行されています。硬貨は基本的に円形ですが、100エスクード硬貨のみ十角形です。2005年には独立30周年を記念して200エスクード硬貨が発行されました。
紙幣はカーボベルデ・レアル時代の1865年から発行されています。1914年にカーボベルデ・エスクードが導入されると、4、5、10、20、50エスクード紙幣が発行されましたが、1921年に1、5、10、20、50、100エスクード紙幣に置き換えられました。1945年には500エスクード紙幣も導入されましたが、後に1、5、10エスクード紙幣は硬貨に置き換えられました。
1977年には紙幣もデザインが変更され、100、500、1000エスクード紙幣が発行されました。1989年には100、200、500、1000、2500エスクード紙幣が新たに発行されました。
現行の紙幣は1992年に導入されました。100と2500エスクード紙幣は1989年のものがそのまま使用され、200、500、1000エスクード紙幣は新しいデザインになりました。1999年には2000エスクード紙幣が導入され、デザインは縦長になりました。以降、カーボベルデ・エスクードの紙幣はデザインが変更されるごとに、横長から縦長のデザインに変わっています。現在、横長の紙幣は100と2500エスクード、縦長の紙幣は200、500、1000、2000エスクードです。
参考文献
Krause, Chester L. and Clifford Mishler (1991). Standard Catalog of World Coins: 1801–1991 (18th ed. ed.). Krause Publications. ISBN 0873411501.
Pick, Albert (1994). Standard Catalog of World Paper Money: General Issues. Colin R. Bruce II and Neil Shafer (editors) (7th ed.). Krause Publications. ISBN 0-87341-207-9.
関連項目
カーボベルデの経済
エスクード
外部リンク
カーボベルデ銀行
歴史
ポルトガル領カーボベルデ時代
カーボベルデは15世紀からポルトガルの植民地でした。1865年、大西洋銀行がプライアに支店を開設し、ポルトガル本国の通貨レアルと等価のカーボベルデ・レアルが発行されました。1910年のポルトガル革命で王政が倒れ、1911年に本国でレアルが廃止され、エスクード（PTE）が導入されました。これに伴い、カーボベルデでも1914年にカーボベルデ・エスクードが導入され、1000レアルが1エスクードに交換されました。通貨価値は本国エスクードと等価でした。
カーボベルデ共和国
1975年にカーボベルデが独立すると、新政府は中央銀行としてカーボベルデ銀行を設立し、カーボベルデ・エスクードは同行により発行されることになりました。独立当初は通貨価値が大きく下落しましたが、1980年代半ばには安定しました。1998年にはポルトガルとの協定により、1PTE＝0.55CVEのレートで固定相場制に移行しました。1999年にポルトガルがユーロ圏に入り、2002年からユーロ（EUR）が流通し始めると、カーボベルデ・エスクードのレートはユーロに固定されることになりました。2014年現在、1EUR＝110.265CVEの固定相場となっています。
硬貨
植民地時代の硬貨
カーボベルデ・エスクード導入当初はポルトガル本国の硬貨がそのまま使用されていましたが、1930年からは独自の硬貨が発行されました。最初に発行されたのは、5、10、20、50センターボ硬貨と1エスクード硬貨で、その後1953年に2½エスクードと10エスクード、1968年に5エスクード硬貨が追加されました。
独立後に発行された硬貨
1975年の独立後、1977年には新しいデザインの硬貨が発行されました。20、50センターボ硬貨と、1、2½、10、20、50エスクード硬貨が導入されました。
現行の硬貨
現行の硬貨は1994年に導入されました。センターボ硬貨は廃止され、1、5、10、20、50、100エスクード硬貨が発行されています。硬貨は基本的に円形ですが、100エスクード硬貨のみ十角形です。2005年には独立30周年を記念して200エスクード硬貨が発行されました。
紙幣
植民地時代の紙幣
紙幣はカーボベルデ・レアル時代の1865年から発行されています。1914年にカーボベルデ・エスクードが導入されると、4、5、10、20、50エスクード紙幣が発行されましたが、1921年に1、5、10、20、50、100エスクード紙幣に置き換えられました。1945年には500エスクード紙幣も導入されましたが、後に1、5、10エスクード紙幣は硬貨に置き換えられました。
独立後に発行された紙幣
1977年には紙幣もデザインが変更され、100、500、1000エスクード紙幣が発行されました。1989年には100、200、500、1000、2500エスクード紙幣が新たに発行されました。
現行の紙幣
現行の紙幣は1992年に導入されました。100と2500エスクード紙幣は1989年のものがそのまま使用され、200、500、1000エスクード紙幣は新しいデザインになりました。1999年には2000エスクード紙幣が導入され、デザインは縦長になりました。以降、カーボベルデ・エスクードの紙幣はデザインが変更されるごとに、横長から縦長のデザインに変わっています。現在、横長の紙幣は100と2500エスクード、縦長の紙幣は200、500、1000、2000エスクードです。
脚注
参考文献
Krause, Chester L. and Clifford Mishler (1991). Standard Catalog of World Coins: 1801–1991 (18th ed. ed.). Krause Publications. ISBN 0873411501.
Pick, Albert (1994). Standard Catalog of World Paper Money: General Issues. Colin R. Bruce II and Neil Shafer (editors) (7th ed.). Krause Publications. ISBN 0-87341-207-9.
関連項目
カーボベルデの経済
エスクード
外部リンク
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