ガントゥート級ミサイル艇

ガントゥート級ミサイル艇

ガントゥート級ミサイル艇はアラブ首長国連邦海軍に所属する艦艇であり、その艦級は「Falaj2型」とも表記されることがある。この艦艇は、イタリアに位置するフィンカンティエリ社のムッジャーノ造船所で2隻が建造され、2023年現在、いずれも運用されています。

経緯

2010年1月22日、アラブ首長国連邦はフィンカンティエリ社からの2隻のFalaj2型コルベットの導入を正式に発表しました。艦艇1番艦および2番艦は2010年から2011年の間に起工され、2013年には実際に就役を果たしました。

追加で国内建造を行うオプションもありましたが、その具体化はなされませんでした。2021年には、新型のFalaj3型哨戒艦4隻の建造が決定され、より近代的な艦艇の導入が進められています。

設計

この艦級の設計は、高度なステルス技術を利用した「ステルス攻撃艇」として特徴付けられています。艦艇は幅広い任務を遂行する能力を持ちながら、居住性や安全性においても高い水準を追求しています。具体的な諸元としては、満載排水量は約520tから550tの間で、全長は約55mから55.7mまでの情報が存在しています。

推進機関にはMTU 16V4000 M90ディーゼルエンジンを2基搭載し、2軸での推進が可能です。最高速力は28ノットに達し、14ノットでの航続距離は1,500海里とされています。乗員数は約28名です。

装備

ガントゥート級には、さまざまな最新装備が整っており、まず艦首にはオート・メラーラ社製の76mm両用砲を搭載したステルス砲塔が装着されています。さらに、艦対艦ミサイルとして射程180kmのエグゾセMM40 ブロック3を持ち、艦の中央部分には連装発射筒が2基配置されています。

艦対空ミサイルには射程20kmのVL MICAを用いており、艦尾には6セルの垂直発射機（VLS）が設置されています。また、C4IシステムとしてIPNSを採用し、電子光学システムには目標追尾用のNA-30S TVおよびIRシステムや監視用のメデューサ Mk4Bが含まれています。加えて、艦の上部構造物にはGバンドのクロノス三次元対空/対水上捜索レーダー、航海レーダー、RTN-30X Iバンド射撃指揮レーダーが配備されています。

なお、ソナーは搭載しておらず、電子戦・対抗装備としてSEAL-L RESM装置やラインメタル社のMASSデコイ発射機を装備しています。

同型艦

ガントゥート級の運用状況については、両艦がアラブ首長国連邦海軍で活躍しており、その実績は一定の評価を受けています。今後のさらなる発展や新型艦の登場が期待される兵器体系です。

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