キア・スポーテージ

スポーテージ（SPORTAGE）について

スポーテージは、大韓民国の自動車メーカーである起亜自動車が手がけるコンパクトSUVです。この車両は韓国では準中型車として区分されており、1993年の初代モデルから最新の5代目まで、長い歴史と共に進化を遂げてきました。

初代（1993 - 2002年）

初代スポーテージは、1991年10月の第29回東京モーターショーでコンセプトモデルを披露し、乗用車のようなデザインが注目を集めました。1993年から販売が始まり、当初はフォードとの共同開発が計画されていましたが、最終的には独自の設計が採用されました。マツダ・ボンゴのコンポーネントが流用され、韓国内で生産されました。

初代はショートボディのみの設定でしたが、1996年にはロングボディのモデルも追加され、1998年にはマイナーチェンジが実施されました。日本市場での投入が試みられたものの、経済情勢の影響で正式な導入には至りませんでした。2002年9月には生産が終了し、後継車種として初代BL型ソレントが登場しました。

2代目（2004 - 2010年）

2004年に行われたフルモデルチェンジで、2代目スポーテージが誕生しました。このモデルは、韓国の光州工場で生産され、ヒュンダイ・ツーソンとのプラットフォームを共有しています。エンジンは2.0Lのディーゼルやガソリンを搭載し、特にディーゼルはターボチャージャーの変更が行われました。

2007年のマイナーチェンジでは、ボディカラーの変更や新しい広告キャンペーンが実施され、さらなる人気を博しました。経済運転案内システムやMP3対応プレーヤー等の装備が充実し、2020年モデルに向けても進化が続きました。

3代目（2010 - 2015年）

2010年、3代目となるスポーテージが発表され、韓国仕様車と中国仕様車はそれぞれ異なる名称でリリースされました。このモデルでは「タイガーノーズグリル」が採用され、デザインに一新されました。搭載されたエンジンは、最高出力261馬力を達成し、セーフティ機能も強化されています。

マイナーチェンジでは利便性が向上した装備が追加され、より質感の高い内装設計に改良されました。2014年にはタイヤ空気圧警報システム等の安全機能が標準装備となりました。

4代目（2015 - 2021年）

2015年に登場した4代目スポーテージでは、プラットフォームやパワートレインが再設計され、新たに進化したデザインが評価されました。韓国国内外で安全性や操縦性能が向上し、先進的な運転支援機能を搭載している点も特筆すべき点です。このモデルでは全席にアドバンスドエアバッグが装備され、運転者や乗客の安全を確保しています。

5代目（2021年 - 現在）

2021年にはフルモデルチェンジが行われ、「ALL NEW SPORTAGE」として新たに発表されました。このモデルでは、「OPPOSITES UNITED」という最新のデザイン哲学に基づき、もう一段階進化したエクステリアが特徴です。インテリアには大型パノラマディスプレイが採用され、運転の快適性が大幅に向上しました。

パワーユニットには1.6Lターボや2.0Lディーゼルに加え、ハイブリッドモデルも用意され、さらなる選択肢が広がっています。高度な運転支援システムが搭載され、安全性も大きく向上しました。

スポーテージは、デザイン性や機能性、安全性を兼ね備えた魅力的な選択肢を提供し続けており、今後の進化にも期待が寄せられています。

もう一度検索