キズナ (競走馬)

キズナ (Kizuna)

概要

キズナは2010年3月5日に北海道新冠町のノースヒルズで誕生した青鹿毛の牡馬で、父にディープインパクト、母にキャットクイルを持つ。彼の名前は東日本大震災後に広まった「絆」に由来し、ノースヒルズの創業者前田幸治の弟である馬主前田晋二に所有された。栗東トレーニングセンターの佐々木晶三厩舎に所属し、2012年に競走馬としてデビュー。

競走成績

キズナはデビュー直後から注目を集め、新馬戦と黄菊賞を連勝したが、騎手の佐藤哲三が落馬事故で引退したため、武豊が新たに騎乗することになった。しばらく不運なレースが続いたが、毎日杯で初の重賞を制し、続く京都新聞杯でも勝利を収めた。これにより、キズナはクラシック最高峰である東京優駿（日本ダービー）の出走権を獲得。そして、2013年5月26日に行われたダービーでは、圧倒的な人気を背負って参戦。

レースでは後方待機から直線で力強い末脚を発揮し、福永祐一騎乗のエピファネイアを差し切り、見事に優勝を果たした。この勝利により、父ディープインパクトとの父仔ダービー制覇という歴史的な記録も達成した。

その後、フランスに遠征し、ニエル賞でイギリスダービー優勝馬ルーラーオブザワールドを破ったが、凱旋門賞ではトレヴに敗れ4着に終わった。帰国後は、2014年の産経大阪杯で再び勝利を手にするも、その後の天皇賞（春）での4着に終わった影響で骨折を負い、長期休養を余儀なくされた。

復帰後の2015年には京都記念に出走し3着と健闘した後、天皇賞（春）で再戦を果たしたが、7着に終わる。その後、屈腱炎を発症し、競走馬としてのキャリアを終える決断を余儀なくされた。

種牡馬として

引退後は、父ディープインパクトの後を継ぎ、北海道安平町の社台スタリオンステーションで種牡馬として活躍。初年度から多くの繁殖牝馬を集め、重賞優勝産駒を輩出するなど、成功を収めている。特に、アカイイトやソングラインといった数多くのGI勝ち馬がキズナの子孫として名を馳せている。

まとめ

キズナは、日本の競馬界において誇り高い歴史を刻んだ名馬であり、競走馬としても、種牡馬としてもその存在感を示している。彼の強靭な血統と勝利が結びつくことで、今後も日本競馬界への影響を与え続けることは間違いない。

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