キャム・ミコライオ

キャメロン・クレイグ・ミコライオ（Kameron Kraig "Kam" Mickolio, 1984年 5月10日 - ）は、アメリカ合衆国モンタナ州出身の元プロ野球選手です。右投右打の投手として、MLBとNPBで活躍しました。

プロ入り前

2003年のMLBドラフトでセントルイス・カージナルスから指名を受けるも、入団を拒否。その後、2006年のMLBドラフトでシアトル・マリナーズから18巡目指名を受け、プロの道へ進みます。

シアトル・マリナーズ時代

2006年6月に入団したミコライオは、ルーキーリーグでプロとしてのキャリアをスタートさせました。当時、チームメイトには後に東北楽天ゴールデンイーグルスでもチームメイトとなるカルロス・ペゲーロがいました。

ボルチモア・オリオールズ時代

2008年、エリック・ベダードとのトレードで、アダム・ジョーンズ、ジョージ・シェリル、クリス・ティルマンらと共にボルチモア・オリオールズへ移籍。このチームで、後に広島東洋カープで同僚となるデニス・サファテともチームメイトになります。同年8月20日には、ボストン・レッドソックス戦でメジャーデビューを果たし、1回を3安打1失点、2奪三振という結果を残しました。

アリゾナ・ダイヤモンドバックス時代

2010年12月、デビッド・ヘルナンデスとのトレードでアリゾナ・ダイヤモンドバックスへ移籍しますが、2011年11月には放出。その後、広島東洋カープが獲得を発表しました。

広島東洋カープ時代

2012年、広島に入団したミコライオは、当初はセットアッパーを務めていましたが、デニス・サファテの不調によりクローザーに転向。21セーブを挙げました。2013年にはクローザーとして定着し、27セーブを記録。同年のクライマックスシリーズでは、桧山進次郎に現役最後の打席で本塁打を浴びるというドラマチックな場面もありました。2014年は、シーズン中に離脱を繰り返しながらも25セーブを記録しましたが、1点差を守り切れない試合も目立ち、シーズン終了後、自由契約となりました。

東北楽天ゴールデンイーグルス時代

2014年12月、東北楽天ゴールデンイーグルスと契約。推定年俸1億5000万円、背番号43で入団しました。2015年は、当初クローザーとして期待されていましたが、椎間板ヘルニアを発症し、長期離脱を余儀なくされます。その間に、高卒2年目の松井裕樹がクローザーとして台頭。ミコライオはリハビリを経て7月に実戦復帰しますが、一軍での登板機会はありませんでした。2016年には、セットアッパーに転向。45試合に登板し、5勝1敗23ホールドを記録。シーズン途中からは、かつてのチームメイト、カルロス・ペゲーロと再びチームメイトになりました。しかし、契約条件で球団と合意に至らず、自由契約となりました。

楽天退団後

2017年にはミネソタ・ツインズとマイナー契約を結びましたが、2018年は所属球団がなく、2019年に独立リーグでプレーした後、現役を引退しました。

選手としての特徴と人物

ミコライオは、205cmの長身から投げ下ろす最速157km/hの速球が持ち味で、変化球もスライダーとチェンジアップを操り、奪三振率も高い投手でした。

また、ミコライオの妻であるティファニー夫人は、チームの外国人選手の家族のリーダー的存在として、新しく来た選手のサポートをするなど、チームに貢献していました。日本人選手やその家族に対しても気を配り、前田健太に第1子が誕生した際にはオーダーメイドのTシャツをプレゼントするなど、日本人選手との橋渡し役としても活躍しました。広島時代には、マツダスタジアム近くのコストコで買い物をする姿がよく見られ、また、トレードマークだった髭を楽天移籍後に剃り落としたことも話題になりました。

さらに、2014年には日本テレビの番組で、出演者がミコライオの名前を連呼したことで、Twitterのホットワードで1位を記録するなど、その人気ぶりが伺えます。

年度別成績（NPB）

詳細な成績については、別途記載の通りです。

記録（NPB）

初登板：2012年4月1日、対中日ドラゴンズ戦
初奪三振：2012年4月1日、対平田良介
初ホールド：2012年4月3日、対読売ジャイアンツ戦
初勝利：2012年4月4日、対読売ジャイアンツ戦
初セーブ：2012年5月30日、対埼玉西武ライオンズ戦
1球セーブ：2013年5月8日、対横浜DeNAベイスターズ戦

その他
オールスターゲーム出場：1回（2014年）

背番号

31 (2008年 - 2010年)
45 (2011年)
57 (2012年 - 2014年)
43 (2015年 - 2016年)

脚注

詳細は省略