クリスタルオーシャン

クリスタルオーシャン：英国を代表する競走馬の軌跡

2014年2月8日生まれのクリスタルオーシャンは、イギリスを代表するサラブレッドとして、数々の名勝負を繰り広げた競走馬です。マイケル・スタウト厩舎の所属馬として、2016年9月にデビュー。デビュー戦では2着と惜しくも勝利を逃しましたが、その潜在能力の高さを示唆する走りでした。

2歳時は1戦のみの出場にとどまりましたが、3歳シーズンを迎えると、2017年4月に初勝利を挙げます。その後、G3レースで2度の3着を経験するなど、着実に力をつけていきました。そして8月、ゴードンステークスで重賞初制覇を達成。勢いに乗るクリスタルオーシャンは、セントレジャーステークスでは愛ダービー馬カプリに迫る2着と健闘しました。

4歳となった2018年は、ゴードンリチャーズステークスで重賞3連勝という快挙を成し遂げます。勢いそのままに挑んだキングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスでは、ポエッツワードとの接戦の末、惜しくも2着に終わりました。秋にはセプテンバーステークスでエネイブルに敗れ2着。その後、英チャンピオンステークスでもクラックスマンに敗れ2着となりました。

そして迎えた5歳シーズン。2019年は、ゴードンリチャーズステークスとアルライヤンステークスを連覇し、ランフランコ・デットーリ騎手との初コンビで臨んだプリンスオブウェールズステークスでは、見事G1初制覇を達成しました。この勝利は、スタウト師にとってもロイヤルアスコット開催通算80勝目という節目の勝利となりました。続くキングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスでは、エネイブルとの息詰まる一騎打ちを繰り広げ、惜しくも2着。インターナショナルステークスでも3歳馬ジャパンに僅差で敗れ2着となりました。

凱旋門賞を目指して調整が進められていましたが、調教中に脚部を負傷。残念ながら、現役を引退することとなりました。

華々しい現役生活を終えたクリスタルオーシャンは、クールモアスタッドによって購入され、アイルランドのザビーチズスタッドで障害競走用の種牡馬として第二のキャリアをスタートさせました。

血統背景：栄光に繋がる名門の血

クリスタルオーシャンの血統背景には、数々のG1競走馬が名を連ねています。半姉のクリスタルカペラはイギリスで重賞4勝を挙げ、半兄のヒルスターはカナディアンインターナショナルステークスの優勝馬です。祖母の半妹には仏1000ギニー優勝馬ローズジプシーがおり、その一族にはイスパーン賞勝ち馬サズルーや、重賞6連勝のタスカンイヴニングなど、数多くの活躍馬がいます。5代母Valyaの血脈には、サラマンドル賞勝ち馬コモングラウンズ、アラルポカル2勝のルソー、コロネーションカップ連覇のウォーサン、英ダービー優勝馬クリスキン、BCフィリー&メアターフ優勝馬クイーンズトラストなど、輝かしい歴史が刻まれています。

クリスタルオーシャンの競走成績

クリスタルオーシャンの詳細な競走成績は、netkeiba、JBISサーチ、Racing Postなどのサイトで確認できます。

結論：伝説に残る名馬

クリスタルオーシャンは、その卓越した能力と幾多の接戦を制した経験、そして惜しくも届かなかった勝利の数々から、競馬ファンに深い印象を与え、伝説的な競走馬として記憶されています。彼の血を受け継いだ新たな才能が、将来競馬界を彩ることを期待せずにはいられません。

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