クルト・フォン・ヘス

クルト・フォン・ヘスについて

クルト・フォン・ヘス（本名：William Earl Terry）は、1942年4月10日にカナダのオンタリオ州ハミルトンで生まれたプロレスラーです。彼は主に1970年代に活躍し、ナチス・ドイツのギミックを駆使したキャラクターで知られています。彼のプロレスキャリアは多岐にわたり、国内外で数多くの試合に参加しました。また、1986年に腎臓病に苦しむまで、彼はレスリング界の一線で活躍しました。

初期の経歴と成長

1966年にWWWFのピッツバーグでジョブ・ボーイとしてデビューしましたが、それから間もなく地元のトロントに拠点を移し、メープル・リーフ・レスリングで活動を開始します。リングネームをビッグ・ビル・テリーに改名し、ホイッパー・ビリー・ワトソンやブルドッグ・ブラワーといった有名レスラーたちと対戦し、地位を築いていきました。

1970年、彼はナチス・ドイツのキャラクター「クルト・フォン・ヘス」に変身。これにより、同じギミックを持つハンス・シュミットとのタッグを組み、数々の名勝負を繰り広げました。1971年にはカルガリーのスタンピード・レスリングに参戦し、北米ヘビー級王座を獲得し、一時的にそのタイトルを保持していました。

日本での活躍

1974年には日本に初来日し、新日本プロレスでカール・フォン・ショッツと共に「NWA北米タッグ王者チーム」として戦いました。このとき、アントニオ猪木と坂口征二のチームに挑戦し、成功を収めました。しかし、さらなる成功を求めて試合を続けましたが、8月には敗れ、タッグ王座を失いました。

彼はその後も日本で活躍し、国際プロレスや全日本プロレスに参戦。特に1977年のIWAワールド・シリーズでは、ビッグ・ジョン・クインと組んでIWA世界タッグ王座を獲得。これにより、日本での評判を高めることに成功しました。

後期のキャリア

1979年には覆面レスラー「アサシン2号」に変身し、テネシー州メンフィスのCWAで数々のタグチーム戦で表彰されました。キャリアの後半には古巣のトロントに戻り、メープル・リーフ・レスリングを中心に試合を重ねました。1984年にはWWFでも活動し、数々の大物レスラーとも対戦しました。

1986年、彼は腎臓病を患い、長年の透析治療を余儀なくされました。その後、1996年に臓器移植を行いましたが、1999年3月13日に心臓発作を起こし、故郷のハミルトンで56歳で他界しました。

まとめ

クルト・フォン・ヘスは、ナチ・ギミックを活用した独特のキャラクターと、数々のタイトル獲得を成し遂げたカナダのプロレスラーとして記憶されています。彼の戦歴は、レスリング史において忘れられないものとなりました。彼の貢献は、プロレスファンの心の中で今なお生き続けています。

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