クロアチアの世界遺産

クロアチアの豊かな世界遺産：歴史と自然の調和

クロアチア共和国は、アドリア海の美しい海岸線と内陸部の多様な自然に恵まれた国です。その歴史は古く、ローマ帝国時代から様々な文化が交差し、独自の文化を築き上げてきました。そのため、クロアチアには数多くの歴史的建造物や自然遺産が残されており、その中でも特に優れたものがユネスコの世界遺産に登録されています。

輝ける文化遺産：歴史の息吹を伝える建造物群

クロアチアの文化遺産は、長い歴史と文化交流を物語る貴重なものです。中でも、アドリア海の真珠と呼ばれるドゥブロヴニク旧市街は、その美しい城壁と石畳の街並みが世界中から観光客を魅了しています。1979年に世界遺産に登録され、1994年には登録範囲が拡大されました。

ローマ帝国の影響を色濃く残すディオクレティアヌス宮殿があるスプリトの歴史的建造物群も、1979年に登録されました。宮殿は、皇帝ディオクレティアヌスの壮大な離宮として建設され、現在もその一部が使用されています。

ポレッチ歴史地区にあるエウフラシウス聖堂の司教建造物群（1997年登録）は、ビザンチン様式の美しいモザイクや建築様式が特徴です。また、古都トロギル（1997年登録）は、中世の街並みをそのまま残しており、歴史的な建造物と穏やかな港町の風景が調和した美しい町です。

さらに、シベニクの聖ヤコブ大聖堂（2000年登録）は、ゴシック様式とルネサンス様式が融合した美しい大聖堂です。スタリー・グラード平原（2008年登録）は、古代ギリシャ以来の農業システムが残されている貴重な遺産です。

近年では、中世墓碑ステチュツィの残る墓所群（2016年登録）が、クロアチアを含む4か国で共同登録されました。そして、16世紀から17世紀のヴェネツィアの防衛施設群:スタート・ダ・テッラと西スタート・ダ・マール（2017年登録）は、ヴェネツィア共和国の軍事技術の高さを示す重要な遺産です。これらの文化遺産は、クロアチアの豊かな歴史と文化を象徴するものです。

息を呑む自然遺産：手つかずの大自然

クロアチアの自然遺産もまた、世界的に高く評価されています。プリトヴィツェ湖群国立公園（1979年登録、2000年拡大）は、16個の湖と無数の滝からなる壮大な景観が魅力です。手つかずの自然が残されており、多くの動植物が生息しています。

また、広大なカルパティア山脈とヨーロッパ各地の古代及び原生ブナ林（2007年登録、2011年・2017年・2021年拡大）は、クロアチアを含む18カ国で共同登録されています。原生ブナ林は、ヨーロッパの生物多様性を支える重要な役割を担っています。

クロアチアの未来へ

これらの世界遺産は、クロアチアの過去、現在、そして未来を繋ぐ貴重な財産です。クロアチア政府は、これらの遺産を保護し、次世代へ引き継いでいくため、様々な取り組みを行っています。私たちも、これらの遺産を大切に守り、その価値を理解していくことが重要です。 将来、新たな遺産が登録されることを期待しつつ、クロアチアの美しい世界遺産をこれからも大切にしたいですね。

もう一度検索