リエーティ

リエーティの概要

リエーティは、イタリアのラツィオ州に位置する都市で、リエーティ県の県都です。人口は約45,000人で、周辺地域を含めた中心的な役割を担っています。この都市は、古代から中世、近現代に至るまでの長い歴史を持ち、その過程で様々な文化や出来事を経験してきました。特に、古代ローマ時代には重要な拠点として機能し、中世には教皇庁との関係も深く、多くの歴史的な遺産が残されています。

地理

リエーティは、ラツィオ州の中央部に位置し、テルニから南東へ約25km、ラクイラから西へ約45km、ローマからは北東へ約63kmの距離にあります。この地理的な位置から、周辺地域との交通の要所となっており、歴史的にも重要な役割を果たしてきました。

隣接するコムーネとしては、ベルモンテ・イン・サビーナ、カンタリーチェ、カスペーリア、カステル・サンタンジェロ、チッタドゥカーレ、コッリ・スル・ヴェリーノ、コンチェルヴィアーノ、コンティリアーノ、グレッチョ、ロンゴーネ・サビーノ、ミチリアーノ、モンテ・サン・ジョヴァンニ・イン・サビーナ、モンテネーロ・サビーノ、ポッジョ・ブストーネ、リヴォドゥトリ、ロッカンティーカ、ストロンコーネ、テルニ、トッリチェッラ・イン・サビーナなどが挙げられます。これらのコムーネとの関係も、リエーティの歴史や文化を理解する上で重要です。

気候分類としては、イタリアの気候分類でzona Eに属し、地震リスク階級ではzona 2Aおよび2Bに分類されます。これらの分類は、リエーティにおける自然環境や災害リスクを理解する上で役立ちます。

歴史

古代

古代にはレアテと呼ばれ、サビニ人の主要な都市の一つでした。伝説によると、ローマの建国者ロムルスはサビニの女たちを略奪し、ローマ人とサビニ人の間で戦争が起こりました。しかし、最終的にはサビニの女たちが両軍の間に入り、停戦が成立しました。この出来事は、両民族の共存の始まりを象徴しています。紀元前290年、ローマによってサビニ人の反抗が平定され、レアテは重要な交通の要衝となりました。また、クリウス・デンタトゥスによってヴェリーノ川の水がネラ川に流され、広大な平野が生まれました。この平野は、ローマによって区画され、都市も再編されました。レアテは、その肥沃な土地や資源、特徴的な環境から、多くのラテン語文献にも言及されています。

ローマ時代には、フラウィア氏族出身の皇帝ウェスパシアヌスや、博学の父として知られるマルクス・テレンティウス・ウァロもリエーティで生まれました。彼らは、リエーティの歴史において重要な人物です。

中世

西ローマ帝国の崩壊後、リエーティは蛮族の破壊を受けましたが、ランゴバルド人の支配下でガスタルドが置かれ、スポレート公国の一部となりました。フランク人の支配下では伯爵領の首府となり、9世紀から10世紀にかけてはサラセン人、114[[9年]]にはノルマン人のシチリア王ルッジェーロ2世によって略奪を受けました。その後、都市はローマのコムーネの助けを借りて再建され、1198年からは自由都市として発展しました。歴代教皇もリエーティに滞在しており、1185年にはシチリア女王コスタンツァと神聖ローマ皇帝ハインリヒ6世が当地で結婚しました。

中世後期以後

教皇がアヴィニョンに移動すると、リエーティはナポリ王国に征服され、内部では教皇派と皇帝派の抗争が激化しました。1354年、枢機卿アルボルノスによってリエーティは取り戻され、教皇領内でアルファーニ家の支配下に入りました。リエーティ周辺の平野の排水は数世紀にわたり続けられましたが、これは隣接するテルニとの対立につながりました。

近現代

1816年から1860年まで、リエーティは教皇領リエーティ管区の首府でした。1860年のイタリア統一後、リエーティはペルージャ県に組み込まれましたが、1923年にローマ県に編入されました。1927年には、リエーティ県が設置され、現在に至っています。

2016年には地震によって大きな被害を受け、特にアマトリーチェでは壊滅的な状況となりました。この地震は、リエーティとその周辺地域に大きな影響を与えました。

行政

リエーティには、カステル・サン・ベネデット、カーゼ・サン・ベネデット、カゼッテ、カステルフランコ、チェルキアラ、キエーザ・ヌオーヴァ、クパエッロ、リシャーノ、ルニャーノ、マグリアネッロ、モッジョ、ピエ・ディ・モッジョ、ポッジョ・フィドーニ、ピアーニ・ポッジョ・フィドーニ、ポッジョ・ペルジーノ、サン・フィリッポ、ピアーニ・サン・フィリッポ、サン・ジョヴァンニ・レアティーノ、サンテリーア、ピアーニ・サンテリーア、セッテポンティ、ヴァイアーノ、ヴァツィアなどの分離集落があります。

姉妹都市

リエーティは、日本の伊東市とフランスのサン＝ピエール＝レ＝エルブーフと姉妹都市提携を結んでいます。伊東市との提携は、1980年に始まり、1985年に正式な友好都市協定が締結されました。これらの姉妹都市との交流は、リエーティの国際的な関係を豊かにしています。

リエーティは、古代からの長い歴史を持ち、その中で様々な文化や出来事を経験してきた都市です。豊かな自然と歴史的建造物が共存するリエーティは、訪れる人々を魅了し続けています。

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