グレーテスト18クラブ王座

グレーテスト18クラブ王座の概要

グレーテスト18クラブ王座（グレーテスト・エイティーン・クラブおうざ）は、新日本プロレスによって管理されていた特異なタイトルであり、プロレスと格闘技界における名選手たちの名誉を象徴しています。この王座は、1990年に、アントニオ猪木のレスラー生活30周年を祝うパーティーにおいて創設が発表されました。発起人はルー・テーズであり、彼がプロレス界の歴史に名を刻む選手たちが集まって認定する新たなタイトルとして位置づけられました。

歴史的背景

この王座の制定が決まった際、実際に名声を博した選手たちや、プロレス団体のスタッフたちの多くは予想外のことであったとされています。特に一部の団体のスタッフが独断でテーズを説得し王座を作ったとの噂もあり、なかなかに興味深い経緯を持っています。王座に付随するチャンピオンベルトは、猪木が1989年に封印したWWF世界マーシャルアーツ王座が再利用されました。このタイトルは、わずかに3代目（実際には2名）の選手による認定に留まりました。

形式としては、グレーテスト18クラブが挑戦者を指名し、防衛戦を行う形で運営されていました。その初めての防衛戦は1991年3月21日に東京ドームで行われ、長州力が初代王者としてタイガー・ジェット・シンを相手に防衛を成功させました。

グレーテスト18クラブの変遷

当初は、テーズが重要な役割を果たしていたものの、彼のUWFインターナショナルとの関係が深まることで、新日本プロレスとの関係は疎遠になり、結果としてグレーテスト18クラブ王座の存在意義が薄れていくこととなりました。その影響もあり、王座の運営には課題が生じていきます。

1992年8月16日には福岡国際センターでIWGPヘビー級王座とのダブルタイトルマッチが行われ、二冠王者だった長州力がグレート・ムタに敗れて第2代王者となります。しかし、ムタは「グレーテスト18クラブは価値がない」として王座を返上。その後、グレーテスト18クラブが新たな王者を指名することもなく、王座決定戦が行われることもありませんでした。そして、グレーテスト18クラブそのものも時を経て消滅してしまったのです。

メンバーについて

このグレーテスト18クラブに名を連ねたレスラーたちには、猪木の30周年記念パーティーには不参加であったカール・ゴッチやボブ・バックランド、さらにはモハメド・アリやハルク・ホーガンなど、多士済々のメンバーが含まれていました。その中には、新日本プロレスとは無縁だった選手も見られ、特にスタン・ハンセンやアンドレ・ザ・ジャイアントは後のセレモニーには出席していたものの、実際に合同した経験はなく、不思議な構図を成しています。

歴代王者とその影響

グレーテスト18クラブ王座の歴代王者としては、長州力やグレート・ムタが名を冠し、その背後には多くの熱烈なファンがいました。プロレス界におけるこのユニークなタイトルは、短命であったものの、特異な歴史を持ち、多くの選手がその名誉を誇る舞台でもありました。現在では、その存在はほとんど知られていないものの、プロレスファンにとっては特別な思い出の一部として残ることでしょう。

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