ケプラヴィーク国際空港

ケプラヴィーク国際空港

ケプラヴィーク国際空港は、アイスランドの主要な国際空港であり、首都レイキャヴィークから西へ約50km、ケプラヴィーク市の近くに位置しています。この空港は、アイスランド最大の規模を誇り、国内外からの多くの旅行者が利用しています。空港の敷地面積は25平方キロメートルにも及び、2本の滑走路を有しています。

歴史

ケプラヴィーク国際空港の歴史は、第二次世界大戦中の1943年にアメリカ海軍によって軍用航空基地として建設されたことに始まります。北大西洋の中央という戦略的な位置から、哨戒機の基地として重要な役割を担いました。戦後、一時的にアメリカ軍は撤退しましたが、冷戦の開始とともにその戦略的価値が再評価され、1951年から再びアメリカ軍が駐留しました。

冷戦時代には、アメリカ軍の駐留と空港の運営費用の一部をアメリカ政府が負担していました。また、1980年代半ば頃までは、アメリカ軍によるパスポートチェックが行われており、アイスランド人にとっては不評でしたが、冷戦終結とともに中止されました。2006年にアメリカ軍が撤退し、空港の管理はアイスランド政府に移管されました。

1960年代から1970年代にかけては、アメリカ軍とNATOの撤退を求める抗議活動も頻繁に行われました。これらの活動には、後にアイスランド初の女性大統領となるヴィグディス・フィンボガドゥティルも参加していました。

現在の状況

現在、ケプラヴィーク国際空港は国際線専用の空港として機能しており、グリーンランドやフェロー諸島への近距離国際便や、国内線は主にレイキャヴィーク空港が利用されています。アイスランド航空 (Icelandair) が、ケプラヴィーク国際空港を利用する主要な航空会社です。

就航航空会社と就航都市

ケプラヴィーク国際空港には、北米やヨーロッパの主要都市を結ぶ多くの航空会社が就航しています。

北米

カナダ: バンクーバー、トロント
アメリカ合衆国: ニューアーク、ニューヨーク/JFK、オーランド、サンフランシスコ、シアトル、シカゴ/ORD、タンパ、デンバー、ポートランド、ボストン、ワシントン/ダレス

ヨーロッパ

イギリス: ロンドン/LHT、ロンドン/LGW、ロンドン/LTN、マンチェスター、グラスゴー
アイルランド: ダブリン
フランス: パリ/CDG、パリ/ORY
イタリア: ローマ/フィウミチーノ
ドイツ: フランクフルト、ベルリン/テーゲル、ミュンヘン
スイス: チューリッヒ
オランダ: アムステルダム
ベルギー: ブリュッセル
デンマーク: コペンハーゲン
スウェーデン: ストックホルム/アーランダ
ノルウェー: オスロ/ガーデモエン、ベルゲン
フィンランド: ヘルシンキ/ヴァンター
ハンガリー: ブダペスト
オーストリア: ウィーン
ポーランド: ヴロツワフ、カトヴィツェ、グダニスク、ワルシャワ
リトアニア: ヴィリニュス
* ラトビア: リガ

到着免税店

到着ロビーには、到着した乗客向けの免税店があります。ここでは日本円での支払いが可能ですが、お釣りはアイスランド・クローナで返されます。このシステムを利用して、少額の商品を高額紙幣で購入することで、実質的に両替手数料なしでアイスランド・クローナの現金を得ることも可能です。

その他

アイスランドでは、クレジットカードの利用が非常に一般的です。ほとんどの店舗でクレジットカードが利用できますが、現金が必要な場合や、少額の買い物を現金で支払いたい場合は、この到着免税店のシステムを利用すると便利です。

ケプラヴィーク国際空港は、アイスランドへの旅の玄関口として、重要な役割を果たしています。その歴史的な背景と、現代における国際的なハブ空港としての機能は、アイスランドの魅力を語る上で欠かせない要素となっています。

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