ケープカナベラル宇宙軍施設第41発射施設

ケープカナベラル宇宙軍施設第41発射施設（SLC-41）

ケープカナベラル宇宙軍施設（CCAFS）の北端に位置する第41発射施設（SLC-41）は、現在、ユナイテッド・ローンチ・アライアンス（ULA）がアトラスVロケットの打ち上げに利用している現役の発射台です。かつては、アメリカ空軍がタイタンIIIおよびタイタンIVロケットの打ち上げに用いていました。

タイタンIII時代

CCAFSにおけるタイタンIIIの打ち上げ施設は、打ち上げ速度を向上させることを目指した「組み立て-移動-打ち上げ」方式の一環として建設されました。タイタンロケットは発射台外で組み立てられ、ペイロードと結合した後、レールを使って二つの発射台のいずれかに移動されました。この施設には、LC-40とLC-41、そして垂直統合ビルディングなどの組み立て棟が含まれており、CCAFS初の線路が敷設されました。1964年に施設が完成し、1965年12月21日には、タイタンIIICによる最初の打ち上げがLC-41から行われ、4機のペイロードが宇宙へ運ばれました。

タイタンIV時代

LC-41は、タイタンIVの最初の打ち上げにも利用されました。1999年4月9日には、タイタンIVBロケットによって早期警戒衛星USA 142が打ち上げられましたが、慣性上段ロケットの分離に失敗し、ペイロードが静止トランスファ軌道に留まるという失敗に終わりました。これは、タイタンロケットの最後の打ち上げとなりました。

アトラスV時代

タイタンロケットの最後の打ち上げ後、LC-41は改修され、2002年以降はULAによってアトラスVロケットの発射台として利用されています。2002年8月21日には、アトラスVロケットの初の打ち上げがLC-41から行われ、ユーテルサットの静止通信衛星ホットバード6が軌道に投入されました。

アトラスVロケットは、発射台の南側に位置する垂直統合施設で移動式発射プラットフォーム上で垂直に組み立てられます。組み立てられたロケットは、打ち上げのおよそ1日前にレールを使い発射台へと移動されます。

ペイロード

LC-41からは、数々の衛星だけでなく、1970年代には太陽探査機ヘリオス、火星探査機バイキング、深宇宙探査機ボイジャーといった多くの探査機がタイタンロケットによって打ち上げられました。アトラスVロケットによる打ち上げでは、2004年12月にマーズ・リコネッサンス・オービター、2006年1月にニュー・ホライズンズ、2011年8月にジュノー、2011年11月にマーズ・サイエンス・ラボラトリーなど、最近の惑星探査ミッションが数多く行われています。

関連項目

メリット島の発射施設一覧

外部リンク

Cape Canaveral LC41 page at Encyclopedia Astronautica

もう一度検索