ゲイル・キム

ゲイル・キム：女子プロレス界のパイオニア

ゲイル・キム（Gail Kim、1977年2月20日 - ）は、カナダ・オンタリオ州トロント出身の韓国系カナダ人女子プロレスラーです。身長165cm、体重57kg。その卓越した運動能力とカリスマ性で、WWEやTNA（現インパクト・レスリング）といった主要団体で活躍し、数々のタイトルを獲得しました。現在はインパクト・レスリングのエージェントとして活動しています。

プロレスラーとしての軌跡

2000年にプロレスデビュー。当初は覆面レスラー「ラ・フェリナ」として活動していました。その後、素顔となり、2002年10月にWWEと契約。下部組織であるOVWでトレーニングを重ね、ハウス・ショーに出場。

2003年6月、RAWでデビュー。デビュー戦でいきなり女子王座を賭けたバトルロイヤルに出場し、見事勝利。女子王者となりました。しかし、1か月後にはモーリー・ホーリーに敗れ、王座を失います。同年11月には鎖骨を骨折し、戦線離脱。2004年4月に復帰し、トリッシュ・ストラタスらと抗争を繰り広げましたが、同年11月にWWEから解雇されました。その後は、韓国やメキシコの団体を転戦しました。

2005年9月、TNA（現インパクト・レスリング）と契約。アメリカズ・モスト・ウォンテッドのマネージャーとして登場。その後もTNAで活躍を続けましたが、2008年8月に契約を更新せずに退団しました。

2009年、WWEに復帰。SmackDown!でミシェル・マクールとマリースの試合に乱入し、2人を襲撃。抗争を開始しました。その後、RAWへ移籍。

しかし、WWEでのディーヴァとしての扱いに不満を募らせ、2011年に退団を申し出ます。WWEはゲイルのネームバリューを手放したくなかったため、なかなか解雇を認めませんでしたが、最終的に8月にリリースされました。

2011年10月、TNA（現インパクト・レスリング）に復帰。好待遇で迎えられ、TNA女子ノックアウト王座とTNAノックアウト・タッグチーム王座の二冠を獲得しました。

2016年にはTNA殿堂入りを果たし、2017年11月5日には7度目の女子ノックアウト王座を獲得。しかし、翌日に引退を発表し、王座を返上しました。現在は、インパクト・レスリングのエージェントとして活動しています。

得意技

イート・ディフィート：フィニッシュ・ホールド。相手の顔面に足を押し当てたまま、腕を取って後ろへ倒れこみ蹴りつける技。
クリスト
ハリケーンラナ
フジワラ・アームバー
ボディスプラッシュ

獲得タイトル

WWE
WWE女子王座：1回
TNA（現インパクト・レスリング）
TNA女子ノックアウト王座：7回
TNAノックアウト・タッグチーム王座：1回（w/マディソン・レイン）
TNA殿堂（2016年）

その他

2002年から2004年のWWE所属時代には、ギミック上韓国出身としていました。
プライベートでは、元WWE所属のプロレスラーであるダグ・バシャムと2005年に婚約したといわれています。
2005年3月には、韓国の携帯電話会社のPRポスターでトップレス姿を披露し、韓国で一躍トップスターになりました。
日本には、2009年7月のWWE SmackDown!公演（日本武道館大会）で初来日。TNA所属としては2014年3月のWRESTLE-1で来日しました。
2006年の新韓国プロレス参戦時には、タッグマッチながら尾崎魔弓と対戦しています。

ゲイル・キムは、その卓越した技術とカリスマ性で、女子プロレス界に大きな足跡を残しました。WWE、TNAでの活躍はもとより、韓国でのトップスターとしての活動など、多岐にわたるキャリアは、多くのファンを魅了し続けています。引退後も、インパクト・レスリングのエージェントとして、女子プロレス界の発展に貢献しています。

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