コンスタンティン3世

コンスタンティンの人生と伝説

コンスタンティン（英語: Constantine）は、6世紀のイングランド西南部ドゥムノニアの王でした。ラテン語ではコンスタンティヌス（Constantinus）、ウェールズ語ではキステニン・コルネイ（Custennin Corneu）とも呼ばれ、「コーンウォールのコンスタンティン」という意味です。彼は歴史的には一介の地方王として知られ、暴君としての評判を持つ一方で、後世には聖人伝説やアーサー王伝説などに接続され、位置づけられることになります。

暴君としてのコンスタンティン

コンスタンティンの悪行は、同時代の歴史家ギルダスによる『ブリトン人の没落』で詳述されています。ギルダスは、彼を「ダムノニアの不浄な雌獅子から生まれた暴虐な仔獅子」と形容し、当時のブリテンの暴君の一人として指摘しました。特に印象的なのは、彼が大修道院の祭壇で二人の若い王族を剣とジャベリンで殺害した事件です。このような行為に対して、ギルダスは「なぜ彼は自分から地獄の業火に飛び込まないのか」と厳しく非難しながらも、悔い改めを促しています。

トーマス・オサリヴァンによれば、コンスタンティンはウェールズ語の文献に登場するキステニン・コルネイと同一人物であるとされ、彼の活躍した期間は520年から523年と推定されています。彼は、伝説のブリタンニアの司令官であったマグヌス・マクシムスの家系に属するという説もあります。

聖コンスタンティンの誕生

その後、コンスタンティンは罪を悔い、修道士としての道を歩むことになります。この変貌は、複数の人物との混同があるとの指摘もありますが、伝説では彼は「聖コンスタンティン」として崇められます。10世紀の『カンブリア年代記』によれば、589年にコンスタンティヌスという男性が悔い改め、聖人として讃えられたとされています。この結果、デヴォン州やコーンウォール州には、聖コンスタンティンに由来するいくつかの教区が今も存在しています。

コンスタンティン3世とアーサー王の伝説

ジェフリー・オブ・モンマスが1136年に著した『ブリタニア列王史』では、コンスタンティンがアーサー王の後継者として描かれます。この作品が後世に多くの人々に受け入れられ、コンスタンティンの歴史的側面と神話的な側面が融合することになりました。西暦542年、アーサー王が致命的な戦闘で傷ついた際、彼はコンスタンティンに王冠を譲り、彼が新たな王として即位しました。

しかし、コンスタンティンの治世も長くは続かず、わずか三年後に甥のコナンにより暗殺され、王座を奪われます。彼の遺体はストーンヘンジに葬られ、この場所は今や歴史的な名所となっています。

後世への影響

トマス・マロリーの『アーサー王の死』では、コンスタンティンの描写は大きく変わり、彼は模範的な円卓の騎士の一人として語られます。アーサー王がルキウス・ティベリウスとの戦争に出征した際、コンスタンティンは王の後継者として位置づけられますが、彼が円卓の騎士として果たした役割はごく限られたものでした。

アーサー王の死後、コンスタンティンは再び選ばれた王として王国を統治し、聖職者との連携に努めますが、彼の時代も長くは続かず、円卓の騎士たちが隠者として生涯を終える姿が描かれています。こうしたコンスタンティンの人生は、歴史と伝説が交錯する興味深い題材で、彼の影響は多くの物語に息づいています。

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