コンテ・カンドリ

コンテ・カンドリ：西海岸ジャズを彩った名トランペッター

コンテ・カンドリ（Conte Candoli, 1927年7月12日 - 2001年12月14日）は、アメリカのジャズ・トランペット奏者であり、その輝かしいキャリアを通して、数々の著名なビッグバンドやアーティストと共演し、西海岸ジャズシーンに多大な貢献をしました。

生涯と音楽キャリア

インディアナ州ミシャワカで生まれたカンドリは、幼少の頃から音楽に親しみ、トランペットの才能を開花させました。高校在学中の1943年には、早くもウディ・ハーマンのファースト・ハードに参加し、その才能を認められました。高校卒業後の1945年からは、ハーマンのバンドにフルタイムで参加し、兄のピートと共にトランペット・セクションを支えました。

その後、カンドリはスタン・ケントン、ベニー・グッドマン、ディジー・ガレスピーといった、ジャズ界の巨匠たちのビッグバンドを渡り歩き、その実力を磨きました。1954年には、自身のグループを結成し、サイドマンとしてチャビー・ジャクソン、フランク・ロソリーノ、ルー・レヴィらと活動を共にしました。

ロサンゼルスに移住後、カンドリはショーティー・ロジャース、バド・シャンク、ボブ・クーパーらと共に、伝説的なウエストコースト・ジャズグループ「ライトハウス・オールスターズ」に参加し、4年間在籍しました。また、1967年からは『ザ・トゥナイト・ショー』のオーケストラに加わり、ジョニー・カーソンが番組をカリフォルニアに移転した1972年以降は、トランペット・セクションの常連として活躍しました。

カンドリは、ジェリー・マリガン、シェリー・マン、テリー・ギブス、テディ・エドワーズ、ビング・クロスビー、サミー・デイヴィス・ジュニア、サラ・ヴォーンなど、数多くの著名なアーティストとの共演やレコーディングを通じて、その名をジャズ史に刻みました。また、フランク・シナトラのテレビ特番にも出演するなど、幅広い分野で活躍しました。チャーリー・パーカーのトリビュートバンドであるスーパーサックスに参加し、レコーディングも行いました。

1997年には、インターナショナル・ジャズ・ホール・オブ・フェイムに殿堂入りを果たし、その功績が讃えられました。2001年、カリフォルニア州パームデザートにて、前立腺癌のため74歳で逝去しました。

プレイスタイルと評価

カンドリのトランペット演奏は、明るく伸びやかな音色と、高度なテクニック、そして豊かな音楽性が特徴です。彼は、ウエストコースト・ジャズのスタイルを確立した一人として知られており、その演奏は多くのジャズファンを魅了し続けています。

主要な参加バンド

ウディ・ハーマン楽団
スタン・ケントン楽団
ベニー・グッドマン楽団
ディジー・ガレスピー楽団
ライトハウス・オールスターズ
ザ・トゥナイト・ショー・オーケストラ
スーパーサックス

ディスコグラフィー（一部）

Sincerely, Conte Candoli (1954年)
Toots Sweet (1955年)
West Coast Wailers (1955年)
Conte Candoli Quartet (1957年)
Mucho Calor (1957年) ※アート・ペッパーらとの共演

コンテ・カンドリは、その卓越したトランペットの腕前と、多彩な音楽性で、ジャズ史に輝かしい足跡を残しました。彼の音楽は、これからも多くの人々に愛され続けることでしょう。

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