ゴモラスピード

ゴモラスピード (GOMOLA SPEED)

『ゴモラスピード』は、1990年9月28日にUPLから発売されたPCエンジン用のアクションシューティングゲームです。トップビュー視点でのアクションと、独特なゲームシステムが特徴です。

ゲーム概要

プレイヤーは、機械と昆虫が混ざり合ったようなキャラクター「ゴーム」を操作します。各ステージに散らばった自分の胴体を回収し、イモムシのように体を長くした後、「キュー」と呼ばれる餌を囲んで捕食します。全てのキューを食べると出口が開くので、胴体を全て揃えて出口に入ることでステージクリアとなります。ステージによっては、ボスを倒すことで出口が開く場合もあります。

敵の攻撃を頭部に受けるとミスとなりゴームが減りますが、胴体に攻撃を受けた場合は、そこから先が千切れるだけで済み、千切れた胴体に再度触れることで回収できます。ゴームが全ていなくなるとゲームオーバーとなりますが、回数制限付きのコンティニューが可能です。また、途中ステージからの再開には「コマンド」と呼ばれるパスワードを使用できます。

ステージは「ACT X」と表記され、1から25まで存在します。一部ステージにはルート分岐があり、同じ番号でも敵の配置やマップが異なる場合があります。最終ステージであるACT 25をクリアするとエンディングとなります。

ゲーム開始時には簡単なチュートリアル機能があり、初めて体験するフィーチャーには短い英文での解説が表示されます。説明書には「自分の力でクリアしたい人はここから先を読まないで挑戦してください」という注意書きがあります。

登場キャラクター

説明書には一部の敵キャラクターが紹介されており、そのキャラクターのみ片仮名表記が併記されています。

プレイヤーキャラクター

GORM（ゴーム）: 本作の自機。

アイテム類

Q（キュー）: ゴームの餌。囲むことで取得できます。
VE（ベー）
ランプ: 触れると、そのステージをクリアするためのヒントが簡単な図で表示されます。何度でも見ることが可能です。
シールドボール
鍵
トレジャー
グリーンボール: キューのように囲んで取得します。取得すると爆弾の代わりに目からショットが放てるようになり、ボスに攻撃できるようになります。敵や壁に当たると爆風が発生し、ザコ敵を痺れさせる効果があるほか、ゴームが浴びるとダメージを受けます。弾速はゴームの胴体の長さに比例します。

敵キャラクター

CLICK（クリック）
A・BOO（ア・ブー）: 黄色い目玉のような敵。ゴームや爆弾にあまり反応しないため、誘導が難しいです。
GOMLING（ゴムリン）: 地面から出たり潜ったりを繰り返しながら一定の範囲を往復する紫色の敵。潜っている時はダメージを受けません。ゴームの攻撃は一切効かないため、倒すことはできません。
MANGZIROVE（マンジロベ）
GOME
GUAZI・GUAZI（ガジガジ）
BANPER（バンパー）: 特定のブロックに潜む棒状の敵。ゴームが近づくと伸びてきます。根元のブロックに爆弾の爆風を当てるだけで倒すことができます。
PLISM
VECTOR（ベクター）
TOMUE（トメ）
PANING
KEMLLA
GORMLLA（ゴムラ）: 巨大な芋虫のような敵。2種類存在し、上下に一定速度で往復するものと、上または下の壁に潜みゴームが近づくと飛び出してくるものがいます。爆弾で痺れさせることはできますが、大きいため囲んで倒すことはできません。
MANG・TATA: ACT 6に登場するボスキャラクター。『忍者くん 阿修羅ノ章』に登場する「ミニドラゴン」に似た緑色の怪獣のような本体の周りに、クジラの顔のような護衛5体がついた敵。時折護衛が外側に広がって本体が弾を撃ってきます。本体か護衛に爆弾の爆風を当てると痺れるので、その間に護衛を囲んで全て消せば倒すことができます。
このステージはキューを回収しなくても、ボスを倒せば出口が開きます。
3-PEACE: ACT 11に登場するボスキャラクター。その名の通り、時折本体が3つに分かれるように開いて弾を撃ってきます。弱点は本体が開いた時に露出するコアで、グリーンボール取得後のショットをコアに当てて痺れさせ、その間にコアを囲んで消してしまえば倒せます。
UN・DABA: ACT 16に登場するボスキャラクター。小さな羽のついたカニのような敵で、縦にバウンドするように動きながら時折腕を開いて黄色い弾をばら撒きます。顔の部分に弱点があり、腕が開いたときにグリーンボールのショットで狙い撃てばダメージを与えられます。
KULLOLA: ACT 20に登場するボスキャラクター。丸まったダンゴムシが繋がったような、ゴームとよく似た体型の敵。最初は頭部と胴体がバラバラに動いていますが、合体してヘビ状体形になると目から弾を撃ってきます。グリーンボール取得後の弾で頭部を狙えばダメージを与えられます。
倒しても部屋を出ると復活しますが、出口は開いたままになります。
UN・DODO・KING: ACT 25に登場する、本作の最終ボス。ACT 16のUN・DABAが横向きになって大型化したような敵です。動き、攻撃方法、弱点も横向きになった以外は似ていますが、黄色の弾だけでなく後部から自機を追尾する虫型の弾も放ってきます。

備考

同じUPLの作品で『宇宙戦艦ゴモラ』（1990年）というアーケードゲームがありますが、本作と関連はありません。

特定のパスワードを入力すると、ソフトのバージョン情報が表示されます。表示された後はすぐにタイトル画面に戻ります。

スタッフ

ゲーム・デザイン：藤沢勉
ソフトウェア・デザイン：新井利男
キャラクター・デザイン：藤沢勉、SIN
バックグラウンド・デザイン：漆原みほ
サウンド・エフェクト：長島義夫

評価

ゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」では合計28点（満40点）、『月刊PCエンジン』では平均80点、『マル勝PCエンジン』では合計28点（満40点）、『PC Engine FAN』の読者投票による「ゲーム通信簿」では19.06点（満30点）となっています。

関連項目

忍者くん 魔城の冒険（1984年）
忍者くん 阿修羅ノ章（1987年）
ミュータントナイト（1987年）
アトミックロボキッド（1988年）
パスワードの記号としてこれらの作品のキャラクターが登場します。

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