アトミックロボキッド

アトミックロボキッド

『アトミックロボキッド』（ATOMIC ROBO-KID）は、1988年にUPLからリリースされたアーケード用横スクロールシューティングゲームです。そのユニークな世界観とゲーム性で、当時多くのプレイヤーを魅了しました。

概要

本作は、フリースクロール形式のアクションシューティングゲームで、プレイヤーは「ロボキッド」を操作し、人類のDNAを届けるという使命を遂行します。操作は8方向レバーと2つのボタンを使用し、ショットとジャンプ（または武器選択）を使い分けます。特徴的なのは、ボタンを押し続けることで自機の向きを固定できる点です。

ゲームは主に2種類のステージで構成されています。一つは、ロボキッドの動きに合わせてスクロールする通常ステージ。ここでは、ビームやミサイルなどの武器を駆使して敵を倒し、ステージの出口を目指します。敵との接触にダメージはなく、あくまで弾に当たるとミスになるというシビアな難易度設定です。ステージの最後には、巨大なボスキャラクターが待ち構えていることもあります。もう一つは、同等の性能を持つロボットと1対1で戦う対決ステージです。

また、本作はアーケードゲームとしては珍しいパスワードコンティニュー制を採用しています。ゲームオーバー時に表示されるパスワードを入力することで、ゲームオーバーからの再開が可能です。

ストーリーは、事故により生殖能力を失った人類を救うため、ロボキッドがDNAを届けるというものですが、ゲーム本編ではストーリー性は薄く、エンディングでも明確な結末は語られません。

アイテム

ゲーム中には、ロボキッドをパワーアップさせる様々なアイテムが登場します。これらのアイテムは、特定の敵キャラクター「メタルバード」を破壊することで出現します。主なアイテムは以下の通りです。

FLY: 一定時間、ロボキッドが自由に飛行できるようになります。
FIRE2: 敵や背景を貫通するショットを発射できます。
3WAY: 前方と斜め上下にレーザーを同時に発射します。
MISSILE: 敵や敵弾に当たると爆風を発生させるミサイルを発射します。敵弾を消せる唯一の武器です。
5WAY: 上下に5つ連なったビームを前方に発射します。射程は短いですが、広範囲を攻撃できます。
SPEED UP: 一定時間、移動速度が上昇します。
青クリスタル: 4つ集めると、敵弾を防ぐシールドがストックされます。
黒クリスタル: 一定時間、ショットボタンを押し続けることで連射が可能になります。

通常ステージには、銀色の「ミニドラゴン」が登場することがあり、これに殴られるとショップに入ることができます。ショップでは、残機と引き換えに上記のアイテムを購入できます。

移植版

『アトミックロボキッド』は、様々なプラットフォームに移植されています。

PCエンジン版 (アトミックロボキッドスペシャル): ライフ制の導入や、初期状態から飛行可能など、アーケード版から様々なアレンジが加えられています。
メガドライブ版: オープニングやステージ間にストーリーデモが追加されていますが、内容はアーケード版とは異なり、人類が絶滅寸前であるという設定になっています。
X68000版: アーケード版の仕様に忠実な移植で、ローランドのMIDI音源モジュールMT-32に対応しています。
PlayStation 4|PlayStation_4 / Nintendo Switch版 (アーケードアーカイブス): ハムスターのアーケードアーカイブスより配信。手軽にアーケード版が楽しめるようになりました。

スタッフ

アーケード版の主なスタッフは以下の通りです。

ゲーム・デザイン：藤沢勉
チーフ・プログラム：新井利男
キャラクター・デザイン：藤沢勉、たじまとくひさ
作曲・音楽：メカノアソシエイツ

評価

PCエンジン版は、ゲーム誌『ファミコン通信』のクロスレビューで20点（満40点）を獲得。『月刊PCエンジン』では平均88点、PC Engine FANの読者投票による「ゲーム通信簿」では21.60点（満30点）となっています。

メガドライブ版は、『ファミコン通信』のクロスレビューで21点（満40点）、『メガドライブFAN』の読者投票による「ゲーム通信簿」では14.96点（満30点）となっています。

まとめ

『アトミックロボキッド』は、その独特な世界観と硬派なゲーム性で、多くのファンを魅了したシューティングゲームです。様々なプラットフォームで移植されており、現在でもアーケードアーカイブスで手軽にプレイすることができます。興味のある方は、ぜひ一度プレイしてみてください。

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