サトノプログレス

サトノプログレス：重賞ウイナーの輝かしい軌跡と第二の馬生

サトノプログレスは、その名にふさわしく、競走馬として華々しい活躍を見せたサラブレッドです。馬名は冠名に、英語で「進歩」を意味するProgressを組み合わせたもので、その競走生活はまさに「進歩」の物語でした。全兄には富士ステークスで2着の好成績を残したマイケルバローズがおり、その血統からも高い能力が期待されました。

2歳時代：強豪相手に善戦

2007年、サトノプログレスはチェスナットファームで育成されました。ひだかトレーニングセールにて2000万円で落札され、国枝栄厩舎に入厩。10月、東京競馬場での新馬戦でデビューを果たします。横山典弘騎手を鞍上に、1番人気に支持されましたが、惜しくも3着に終わりました。その後も未勝利戦で強豪馬相手に善戦を続けましたが、勝利は掴めませんでした。デビュー当初から高い能力を示しながらも、勝利への道は険しいものでした。

3歳時代：重賞制覇への快進撃

3歳になり、サトノプログレスはついに初勝利を挙げます。4戦目にして掴んだ勝利は、関係者にとって大きな喜びとなりました。続く若竹賞では4着と惜敗しましたが、その後3歳500万下競走を制し、オープン入りを果たします。そして迎えたニュージーランドトロフィー。重賞初挑戦にして、6番人気ながら2着馬に3/4馬身差をつけて見事勝利を収めました。この勝利は、横山典弘騎手にとって2週連続、国枝栄厩舎にとって3週連続、馬主にとって初、そして生産者にとって14年ぶりの重賞勝利という快挙となりました。NHKマイルカップへの優先出走権を獲得したサトノプログレスでしたが、同レースでは7着に終わりました。秋シーズンは古馬との対戦に苦戦し、思うような結果を残せませんでした。

4歳以降と引退後

4歳となったサトノプログレスは、福島テレビオープンで復帰戦に臨みましたが、12着と大敗。その後は長期休養を経て、2010年12月1日付で競走馬登録を抹消しました。通算成績は12戦3勝、総獲得賞金7687万6000円という成果を残しての引退でした。

引退後は乗馬として第二の人生を歩み始めます。当初は茨城県の松風馬事センターで乗馬となる予定でしたが、現在は東京乗馬倶楽部に繋養され、馬術競技大会にも出場するなど、新たな活躍の場を築いています。

サトノプログレスの競走生活：まとめ

サトノプログレスは、デビューから重賞勝利、そして引退後まで、常に注目を集める存在でした。その輝かしい競走成績と、引退後も続く活躍は、多くのファンに感動と希望を与え続けています。競走馬としての才能はもちろんのこと、乗馬としてもその能力の高さを証明しています。サトノプログレスの物語は、競走馬の枠を超えた、一つの成功物語と言えるでしょう。その名前の由来である「進歩」を体現し続けた、忘れられない競走馬の一頭です。

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