サルスベリ (囲碁)

サルスベリ（猿滑り）

囲碁におけるサルスベリとは、2線に位置する石から1線にスベるように打つ手のことです。この手は、ヨセの局面で非常に重要な役割を果たします。サルスベリには、大ゲイマスベリと小ゲイマスベリの2種類が存在しますが、一般的に「サルスベリ」と言う場合は大ゲイマスベリを指すことが多く、別名「大ザル」とも呼ばれます。小ゲイマスベリは区別して「小ザル」と呼ばれることがあります。

大ザル（大ゲイマスベリ）

大ザルは、ヨセの初期段階で打たれることが多く、状況によっては先手で約8目ほどの大きなヨセになります。そのため、ヨセの重要な基本手筋として、対策を含めて覚えておく必要があります。この手は、相手に大きな利益を与えないために、適切な対応が求められます。

小ザル（小ゲイマスベリ）

小ザルは、大ザルに比べてヨセの大きさが小さいものの、同様に重要な手筋です。小ザルを打つことで、相手の進出を防ぎつつ、自身の陣地を拡大することができます。

サルスベリの受け方

サルスベリを打たれた場合の基本的な受け方は、相手の進出を阻止することです。例えば、下図のように、下辺の黒1の大ザルに対しては、白2とコスミツケで受け、以下番号順に打って進出を止めるのが基本となります。





左上辺の黒1の小ザルに対しては、白は2と止めるのが基本的な受け方です。

実戦での注意点

サルスベリはヨセの基本手筋であるため、実戦で頻繁に現れます。しかし、その受け方を間違えると、大きな損失につながることがあります。囲碁棋士の藤沢秀行は、サルスベリの止め方を誤り、半目負けを喫したという逸話が残っています。このように、サルスベリは単純な手筋に見えても、正確な判断と対応が求められるため、十分に注意が必要です。

まとめ

サルスベリは、囲碁において非常に重要な手筋です。大ザルと小ザルの違いを理解し、適切な受け方を身につけることで、ヨセの局面を有利に進めることができるでしょう。基本的な手筋ではありますが、その重要性を理解し、実戦で活用できるよう練習することが大切です。

もう一度検索