サンタクルス県

サンタ・クルス県：ボリビアの心臓部

サンタ・クルス県は、ボリビア東部に位置し、国内最大の面積を誇る広大な県です。その広さは、ボリビア国土の約3分の1を占めるほど。アマゾン地域に広がり、ブラジル、パラグアイと国境を接しています。この地理的な特徴から、多様な文化と豊かな自然が共存する地域として知られています。

歴史と地理

サンタ・クルス県は、その歴史において、重要な役割を果たしてきました。特にチャコ戦争では、県の南東部が激戦地となり、この戦争を通して、ボリビアはパラグアイ川への領土を獲得しました。これにより、県の豊富な資源を大西洋側へ輸出するルートとして期待されましたが、現在ではそれほど重要な輸送路とはなっていません。

豊かな自然と世界遺産

サンタ・クルス県は、温暖な気候に恵まれ、農業が非常に盛んです。広大な平野では、大豆、米、綿花など、様々な作物が栽培されています。また、自然も豊かで、県内にはユネスコの世界遺産が3つも存在します。

チキトスのイエズス会伝道所 (1990年登録)：バロック様式の美しい教会群が残っています。
サマイパタの砦 (1998年登録)：インカ帝国以前の文化が残る遺跡です。
ノエル・ケンプ・メルカード国立公園 (2000年登録)：多種多様な動植物が生息する自然保護区です。

これらの世界遺産は、サンタ・クルス県の歴史と文化、そして自然の豊かさを物語っています。

日本人移住地

サンタ・クルス県には、オキナワ移住地、サンフアン移住地という2つの日本人移住地があります。これらの移住地では、日本から移住した人々が、コメ、鶏卵、大豆などの生産に大きく貢献しています。彼らの勤勉さと技術は、ボリビアの農業生産を支える重要な要素となっています。

隣接する地域

サンタ・クルス県は、周辺の国や県と広く接しています。北はベニ県、西はコチャバンバ県、南西はチュキサカ県と接し、南はパラグアイのボケローン県、アルト・パラグアイ県と接しています。また、東はブラジルのロンドニア州、マットグロッソ州、マットグロッソ・ド・スル州と国境を接しています。このように、地理的に重要な位置にあることがわかります。

下位行政区分

サンタ・クルス県は、15の郡に分かれており、それぞれが独自の行政と文化を持っています。

まとめ

サンタ・クルス県は、その広大な面積、豊かな自然、重要な歴史、そして多文化が交差する場所です。世界遺産、日本人移住地、農業など、様々な魅力を持つこの県は、ボリビアの発展に不可欠な存在です。もしボリビアを訪れる機会があれば、ぜひサンタ・クルス県を訪れて、その魅力を体験してみてください。


参考資料
Santa Cruz Travel Guide
Weather in Santa Cruz
Full information of Santa Cruz Department

もう一度検索