コチャバンバ県

コチャバンバ県（ボリビア）

コチャバンバ県は、ボリビアのほぼ中央に位置する県です。県都はコチャバンバ市で、サカバやトトラなどの主要な町があります。地理的には、北をベニ県、南をポトシ県とチュキサカ県、東をサンタクルス県、西をラパス県とオルロ県に囲まれています。

地理と気候

県土は多様な地形を有しており、中央から西部にかけてはアンデス山脈の渓谷地域（バジェ地域）が広がります。この地域は乾燥した温暖な気候で、コチャバンバ市の平均気温は18℃、年間降水量は約500mmです。標高4,000mを超える山地も存在し、果樹栽培に適した気候を活かして、ラパスなどボリビア国内の主要都市へ農作物を供給しています。

一方、県の東部はアマゾン川流域に属する低平な地帯です。標高は500m以下で、熱帯気候であり、年間降水量は3,000mmを超える地域もあります。このように、コチャバンバ県は東西で大きく異なる地理的・気候的特徴を持っています。

産業

県全体としては、トウモロコシ、ジャガイモ、コムギ、オオムギなどの生産が盛んです。農業は県経済の重要な柱となっています。

コカ栽培と紛争

県内には、コカ生産農家が多いチャパレ地域があります。近年、アメリカ合衆国の麻薬撲滅政策を受けて、ボリビア政府はコカ栽培から他の作物への転換を推進しています。しかし、1980年代から1990年代にかけて代替作物への転換がうまくいかなかった経験から、コカ農家は政府の政策に反発し、チャパレ地域ではしばしば暴動などの紛争が発生しています。2007年1月にも地方自治権を巡り、コカ農家がコチャバンバで暴動を起こしました。そのため、日本国外務省は日本人旅行者に対し、この地域への立ち入りを控えるよう注意を呼びかけています。

自然保護区

県内には、大規模な国立公園としてカラスコ国立公園が南東部に、イシボロ・セクレ国立公園が北部に位置しています。これらの公園は、地域の生物多様性を保護する上で重要な役割を果たしています。

隣接する県

ベニ県
サンタクルス県
チュキサカ県
ポトシ県
オルロ県
ラパス県

下位行政区画

Arani Province
Arque Province
Ayopaya Province
Bolívar Province
Capinota Province
Carrasco Province
Cercado Province
Chapare Province
Esteban Arce Province
Germán Jordán Province
Mizque Province
Narciso Campero Province
Punata Province
Quillacollo Province
Tapacarí Province
Tiraque Province

関連項目

* ボリビアの地方行政区画

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