ザ・ブラックジャックス

ブラックジャックス：アメリカの悪漢カウボーイ

1970年代から1980年代にかけて活躍したプロレスラー、ブラックジャック・マリガンとブラックジャック・ランザ。この2人を中心としたタッグチーム「ブラックジャックス」は、アメリカ合衆国を中心に、その圧倒的な存在感でプロレス界に名を刻みました。

メンバー紹介

ブラックジャック・マリガン: 身長200cm、体重140kg～150kgの巨漢。日本では「黒い猛牛」と呼ばれ、そのパワーと圧倒的な存在感を武器に観客を魅了しました。

ブラックジャック・ランザ: 身長193cm、体重115kg～120kg。日本では「黒い荒馬」の異名を取りました。マリガンとのコンビネーションは、まさに破壊力抜群でした。

カウボーイ・ギミックとヒールとしての成功

2人は当初、ベビーフェイス（善玉レスラー）として活動していましたが、黒い口髭、黒いテンガロンハット、黒い革ベスト、黒いウエスタンブーツに、黒い革手袋という、西部劇の悪漢を思わせる出で立ちでヒール（悪玉レスラー）に転向。この強烈なビジュアルと、悪役としての演技力が相まって、たちまち人気を博しました。

各団体の活躍とタイトル獲得

ブラックジャックスは、アメリカン・レスリング・アソシエーション（AWA）、ワールド・レスリング・アソシエーション（WWA）、ワールド・ワイド・レスリング・フェデレーション（WWWF、後のWWE）、NWAビッグタイム・レスリングなど、数々の団体で活躍しました。

AWAとWWAでの活躍: 1971年にAWAで結成されたブラックジャックスは、WWA世界タッグ王座を獲得し、ブルーザー＆クラッシャーといった強豪チームとの抗争を繰り広げました。

NWAビッグタイム・レスリングでの活躍: テキサスへと活躍の場を移し、NWAアメリカン・タッグ王座を獲得。ワイルド・サモアンズ、ブラック・アンガス＆イワン・プトスキーなど、数々のタッグチームを相手に、激しい戦いを繰り広げました。

WWWFでの活躍: 1975年にWWWFへと進出。キャプテン・ルー・アルバーノをマネージャーに迎え、WWWF世界タッグ王座を獲得。アンドレ・ザ・ジャイアントら、当時を代表するトップレスラーたちと対戦しました。

解散と再結成、そしてそれぞれの活躍

WWWFでの活躍後、ブラックジャックスは解散。マリガンはシングルプレイヤーとしてNWAやWWFで活躍しました。ランザはAWAに戻り、新たなパートナーとAWA世界タッグ王座を獲得するなど、それぞれ成功を収めました。

しかし、1983年にランザが復帰すると、8年ぶりにブラックジャックスが再結成。今度はベビーフェイスとして、AWAで活躍しました。全日本プロレスの選手との対戦の様子は、テレビ中継されるなど話題となりました。

ニュー・ブラックジャックス

1997年には、WWFでマリガンの息子バリー・ウインダムとジャスティン・ブラッドショーによる「ニュー・ブラックジャックス」が結成されましたが、オリジナルのような成功は収めませんでした。

WWE殿堂入り

2006年、ブラックジャック・マリガンとブラックジャック・ランザは、WWE殿堂入りを果たしました。

補足情報

両名ともシングルプレイヤーとして来日経験がありますが、ブラックジャックスとしては来日していません。
ランザはWWEのプロデューサーも務め、アンドレ・ザ・ジャイアントに代わるレスラーとして、マリガンを「ビッグ・マシーン」として起用しました。
* ブラックジャックスは、右手の革手袋を使った攻撃を得意としていました。

ブラックジャックスは、その強烈な個性と、タッグチームとしての卓越した技量で、プロレスの歴史に大きな足跡を残したと言えるでしょう。彼らの活躍は、多くのプロレスファンにとって、今もなお語り継がれる伝説となっています。

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