シュタイナー学園初等部・中等部・高等部

学校法人シュタイナー学園：日本のシュタイナー教育をリードする学校

学校法人シュタイナー学園は、神奈川県相模原市緑区に位置する私立の小学校・中学校・高等学校です。初等部と中等部は緑区名倉に、高等部は緑区吉野にそれぞれキャンパスを構えています。日本におけるシュタイナー教育の先駆けとして、1987年の開校以来、ルドルフ・シュタイナーの教育理念に基づいた独自の教育を実践し続けている、小中高一貫校です。国際自由ヴァルドルフ教育連盟にも登録されています。

歴史と変遷

シュタイナー学園の前身は、東京シュタイナーシューレです。早稲田大学教授の子安美知子氏らの尽力により、1980年代、東京でシュタイナー教育の勉強会や幼児・小学生クラスが開始されました。1987年、新宿区大久保にアジア初の全日制シュタイナー学校として開校。その後、早稲田、三鷹市井の頭、三鷹市牟礼と移転を繰り返し、2001年には6年制から9年制へと改編、同時に特定非営利活動法人となりました。

2004年、構造改革特区制度を活用し、学校法人格を取得。神奈川県津久井郡藤野町（現在の相模原市緑区）に移転し、現在の校名に改称しました。高等部の設立に向け、2012年には「NPO法人藤野シュタイナー高等学園」を設立。準備を経て、同年、学校法人格を取得し、高等部が開校。これにより、小中高一貫教育の12年制が完成しました。

教育の特色：シュタイナー教育の理念を体現

シュタイナー学園は、ルドルフ・シュタイナーの教育理念を基盤としています。これは、教育を芸術行為と捉え、子どもの心、体、知性、精神性の全体的な育成を目指すものです。知育偏重ではなく、子どもたちの個性を尊重した、バランスのとれた教育を実践しています。

特徴的なのは「エポック授業」です。1時間45分を一つの教科に集中して学習するこの授業は、3週間ほど特定科目を継続的に学習し、その後、他の科目を学習した後、再び以前の科目へと戻ることで、深い理解を促します。

また、芸術教育にも力を入れています。オイリュトミー、造形、音楽、水彩画など、多様な芸術活動を通して、子どもの創造性を育みます。1年生から英語教育を取り入れている点も、グローバルな視点を養う上で大きな特徴です。

6・3・3制ですが、教育上は1年生から8年生までと、9年生から12年生までの高等部に分けています。8年生までは担任制、高等部では各教科の専門教員による授業と、農業、工業、測量、航海、福祉など多様な実習を通して、社会へ出るための準備をサポートしています。

系列校と発展

かつて、初等部・中等部の卒業生の進学先として、NPO法人藤野シュタイナー高等学園が存在していましたが、高等部開校に伴い閉校しました。

アクセス

JR中央本線藤野駅下車

著名な出身者

斎藤工氏、村上虹郎氏など

関連学校

いずみの学校初等部・中等部（北海道）

シュタイナー学園は、長年に渡り、シュタイナー教育の普及と発展に貢献し続けています。芸術と実習を重視した独自の教育は、多くの生徒の成長を支え、社会に貢献できる人材育成を目指しています。

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