ショーン・ヒル (アメリカンフットボール)

ショーン・ヒル：波瀾万丈なNFLキャリアを送ったQB

ショーン・ヒル（Shaun Hill、1980年1月9日 - ）は、カンザス州パーソンズ出身の元アメリカンフットボール選手です。ポジションはクォーターバック（QB）を務めていました。

プロ入りまで

高校時代は3年間先発QBを務め、2年間はフリーセイフティも兼任。カンザス州南東地区のファーストチームに2度選出され、3年次には州のファーストチームにも選ばれました。また、バスケットボール、野球、陸上競技にも取り組みました。

大学では、ハッチンソン・コミュニティ・カレッジで2年間過ごした後、メリーランド大学に転校。2001年には、3158ヤードを投げて19タッチダウンを記録し、大学を1985年以来となるアトランティック・コースト・カンファレンスのタイトルに導き、シーズンを全米ランキング10位で終えて2002年のオレンジボウル出場権を獲得しました。

NFLでの活躍

ミネソタ・バイキングス

2002年、ドラフト外でミネソタ・バイキングスに入団。3年間は控えQBとして過ごしました。経験を積むため、2003年春にはNFLヨーロッパのアムステルダム・アドミラルズに派遣され、リーグトップのパス獲得ヤードを記録、TDパスはリーグ2位タイの数字を残しました。

サンフランシスコ・49ers

2006年、サンフランシスコ・49ersに移籍。2007年12月9日のバイキングス戦で、エースQBの負傷によりリリーフとして出場。パス27回中22回成功、181ヤード、1TDの活躍を見せました。翌週には初先発を果たし、その後シーズン終了まで先発出場を続けました。

2008年には、シーズン途中に先発QBの座を獲得。アリゾナ・カージナルス戦では、ジョシュ・モーガンへの31ヤードTDパスなどでチームをリードしましたが、後半に逆転を許しました。セントルイス・ラムズ戦では、1Qに4TDをあげる猛攻を見せました。シーズン終盤の8試合に先発出場し、5勝3敗の成績を残しました。

デトロイト・ライオンズ

2010年、ライオンズに移籍。開幕戦でマシュー・スタッフォードが負傷したためリリーフ出場し、第2週からは先発QBを務めました。10月10日のラムズ戦では、カルビン・ジョンソンらにTDパスを通して大勝に貢献。しかし、10月17日のジャイアンツ戦で左上腕部を骨折しました。

2012年には、再びスタッフォードの負傷によりリリーフ出場し、パス13回中10回成功、2TDを記録しました。

セントルイス・ラムズ

2014年、ラムズと契約。プレシーズンゲームでサム・ブラッドフォードが負傷したため、開幕先発QBに指名されました。太ももの負傷により先発QBの座を明け渡しましたが、9試合に出場し、1657ヤード、8TD、7INTの成績を残しました。

ミネソタ・バイキングス（2度目）

2015年、再びバイキングスと契約しました。

人物

メリーランド大学では運動学を専攻。バイキングス時代には、筋ジストロフィーに苦しむ子供たちのサポートを行いました。趣味は釣りで、地元カンザス州の池やバイキングス時代にも釣りを楽しんでいました。

ショーン・ヒルは、決してエリートQBではありませんでしたが、その献身的な姿勢とリーダーシップで、多くのチームで信頼される存在でした。彼のNFLでの活躍は、決して忘れられることはないでしょう。

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