ジュノー (CL-119)

軽巡洋艦「ジュノー」(USS Juneau, CL/CLAA-119) の生涯

「ジュノー」は、アメリカ海軍が建造したアトランタ級軽巡洋艦の9番艦です。艦名はアラスカ州の州都ジュノーにちなんで命名されました。この艦名を持つ艦としては2隻目にあたり、本艦以降の3隻はジュノー級として分類されることもあります。

建造と就役

「ジュノー」は、ニュージャージー州カーニーのフェデラル・シップビルディング社で1944年9月15日に起工されました。1945年7月15日には、B・L・バートレット夫人によって進水し、1946年2月15日にはルーファス・E・ローズ艦長の指揮下で就役しました。就役当初は、大西洋岸とカリブ海沿岸で作戦活動に従事していました。

地中海での活動

朝鮮戦争に先立ち、「ジュノー」は3度にわたり地中海へ巡航しました。1947年4月16日にニューヨークを出港し、5月2日にトリエステで第6艦隊に合流し、イタリアとユーゴスラビア間の領土問題解決を支援しました。その後、ギリシャへ向かい、共産勢力に対する警戒任務に当たりました。訓練のため一旦ノーフォークに帰還後、1948年6月14日から10月3日まで再び第6艦隊と共に活動し、1949年5月3日から9月26日には3度目の地中海配備を行いました。

太平洋への転属と朝鮮戦争

1949年3月18日、「ジュノー」はCLAA-119（防空軽巡洋艦）に艦種変更され、11月29日にはノーフォークを出港し、太平洋へ向かいました。1950年1月15日にはワシントン州ブレマートンに到着し、太平洋岸沿いで作戦活動を開始しました。4月22日には第5巡洋艦隊司令官J. M. ヒギンズ少将の旗艦となり、6月1日に日本の横須賀に到着しました。

朝鮮戦争が勃発すると、「ジュノー」は直ちに極東海軍司令官C. ターナー・ジョイ中将の指揮下に入りました。6月25日に朝鮮戦争が始まると、数少ない即応可能な艦艇の一つとして、38度線以南を巡航し敵の上陸を阻止しました。6月29日には墨湖港への最初の艦砲射撃を行い、7月2日には注文津近くで敵魚雷艇3隻を撃沈（注文津港海戦）し、地上部隊を支援しました。7月18日には、イギリス軍艦艇を含む艦隊と共に、盈徳近くの敵集結地を攻撃しました。

その後の活動

7月28日に佐世保を出港し台湾海峡を通過、「ジュノー」は8月2日に沖縄の中城湾で第7艦隊に合流しました。8月4日には台湾哨戒部隊の旗艦となり、10月29日には朝鮮半島東岸で活動する高速空母任務部隊に加わりました。「ジュノー」は空母に対する航空警戒任務を連日行い、その後1951年5月1日にオーバーホールのためにカリフォルニア州ロングビーチに到着しました。

オーバーホール後は、太平洋岸およびハワイ海域で活動し、1952年4月19日に横須賀に戻り、空母艦載機部隊と共に韓国沿岸を攻撃しました。11月5日にはロングビーチに帰還しました。その後も艦隊演習や作戦活動に従事し、1953年4月7日にノーフォークに到着、再び大西洋艦隊に加わりました。5月13日には第6艦隊と共に地中海へ出航し、10月23日に帰還しました。その後も大西洋およびカリブ海で活動し、最後の任務として再び地中海へ向かいました。

退役

1955年2月23日に東海岸に帰還し、1956年3月23日にフィラデルフィアで予備役となりました。7月23日に退役し、大西洋予備役艦隊フィラデルフィアグループに編入され、1959年11月1日に除籍されました。1962年にはニューヨークのユニオン・メタルズ・アンド・アロイ社にスクラップとして売却されました。

戦功

「ジュノー」は、朝鮮戦争での戦功により5個の従軍星章を受章しました。

外部リンク

navsource.org: USS Juneau
hazegray.org: USS Juneau

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