ジョセフ・ジョースター

ジョセフ・ジョースターについて

ジョセフ・ジョースターは、荒木飛呂彦の漫画作品『ジョジョの奇妙な冒険』に登場する主要人物の一人です。Part2『戦闘潮流』の主人公として、波紋を操る戦士として活躍し、その後もPart3『スターダストクルセイダース』、Part4『ダイヤモンドは砕けない』で重要な役割を担いました。

また、Part8『ジョジョリオン』には同姓同名の別キャラクター、仗世文（ジョセフ）・ジョースターが登場します。

人物像

生い立ちと家族

1920年9月27日、イギリスで生まれたジョセフは、ジョナサン・ジョースターとエリナ・ペンドルトンの息子であるジョージ・ジョースター2世と、母エリザベス（リサリサ）の間に生まれました。父はジョセフが幼い頃に命を落とし、母も死んだことになっていたため、祖母エリナに育てられました。18歳でアメリカに移住し、後に帰化。身長195cm、体重97kg、血液型B型。

スージーQと結婚し娘のホリィをもうけ、ホリィと日本人ミュージシャン空条貞夫の間に生まれたのが孫の空条承太郎です。また、1980年代に日本の女子大生、東方朋子との間に隠し子、東方仗助がいます。

性格

ジョセフは、祖父ジョナサンとは対照的に、粗暴で気性が激しく、法律や警察を恐れない一面があります。しかし、根は正義感が強く、友情を大切にし、仲間を守るためには自己犠牲もいといません。また、優れた戦術家であり、奇策やイカサマを駆使して敵を翻弄します。先を読む能力にも長けており、相手の言葉を予測して先回りするようなトリッキーな言動も特徴的です。

戦闘スタイル

波紋使いとして生まれ、その才能は卓越しています。修行を積むことで、波紋を自在に操るようになりました。また、格闘術にも長けており、サンタナ戦ではその格闘能力をシュトロハイムに賞賛されています。戦闘では、持ち前の知性と機転を活かし、相手の弱点を突く戦法を得意とします。

ジンクス

ジョセフには、「乗り込んだ飛行機がしばしば墜落する」というジンクスがあります。生涯で4度も飛行機事故に遭遇し、いずれも生還しています。また、水難事故にも巻き込まれやすく、乗っていた船や潜水艦が沈没することも複数回経験しています。

趣味嗜好

老年期以降はビートルズを愛聴し、B級映画やマニアックな音楽にも傾倒しています。若い頃から漫画を収集する趣味もあり、海外の漫画にも精通しています。

呼称

若い頃は「JOJO」というニックネームで呼ばれていました。老年期以降は、家族からはそれぞれの立場で呼ばれ、周囲からは「ジョースターさん」と呼ばれることが多いです。

劇中での活躍

Part2『戦闘潮流』

18歳となり、イギリスからアメリカに渡ったジョセフは、吸血鬼化したストレイツォや、ナチスも巻き込んだ柱の男たちとの戦いに巻き込まれます。波紋の力を開花させ、シーザー・アントニオ・ツェペリと共にリサリサのもとで修行を積みました。エシディシやワムウとの死闘、親友シーザーとの別れを経験し、波紋の戦士として大きく成長します。究極生命体となったカーズとの戦いでは、シュトロハイムの助けを得ながらも左腕を失いますが、火山噴火を利用してカーズを宇宙に追放することに成功しました。その後、奇跡的に生還し、スージーQと結婚しました。

Part3『スターダストクルセイダース』

69歳になり、不動産王として成功したジョセフは、DIO復活の影響で、娘ホリィがスタンド能力によって危機に陥ったことを知り、孫の承太郎と共にエジプトへ旅立ちます。スタンド能力「ハーミット・パープル」を駆使し、若い頃と同様に知略を巡らせて戦います。道中では、様々な仲間との出会いと別れを経験し、DIOとの決戦に挑みます。一度は敗北し死亡するものの、承太郎によって蘇生し、DIOとの戦いに終止符を打ちました。

Part4『ダイヤモンドは砕けない』

79歳になったジョセフは、隠し子である東方仗助の存在を知り、彼に会うため杜王町を訪れます。高齢のため身体は衰えていましたが、仗助と交流を深める中で、徐々に往年の活力を取り戻していきます。また、仗助と共に杜王町で起こる様々な事件を解決に導きました。

波紋法

ジョセフは、波紋の使い手として様々な技を編み出しました。

波紋疾走（オーバードライブ）: 波紋を込めた打撃を相手に与える技
波紋肘支疾走（リーバッフオーバードライブ）: 肘打ちと同時に波紋を流し込む技
波紋コーラ: コーラの瓶などに波紋を流し、栓を弾き飛ばす技
波紋ヘア・アタック: 頭髪に波紋を流し、相手の攻撃を防ぐ技
クラッカーヴォレイ: アメリカンクラッカーに波紋を流して攻撃する技
糸の結界: 糸を張り、相手を締め上げながら波紋を流す技
ズームパンチ: 腕の関節を外し、リーチを伸ばすパンチ

スタンド：ハーミット・パープル（隠者の紫）

ジョセフのスタンドは、イバラの形状をした「ハーミット・パープル」です。念写能力を持ち、ポラロイドカメラなどを媒体にして、遠隔地の情報を読み取ることができます。戦闘能力は高くありませんが、イバラを自在に操り、鞭のように使ったり、ロープや命綱のように利用できます。また、イバラに波紋を流すことで、攻撃力と防御力を高めることもできます。

備考

波紋法とスタンドの両方を使用できる唯一の人物
ジョースター家の「短命」のジンクスを打ち破った最初の人物
Part2の最終話でビートルズの音楽を聴いている
Part4では、Part3の年代設定のずれから、年齢に若干の誤差が生じている
荒木飛呂彦は、ジョセフを「ビーティーにスタローンを入れて、陽気さをプラスしたハッピーなヤツ」と表現している

担当声優

青年期: 大塚芳忠
老年期: 内海賢二、納谷悟朗、大塚周夫、大川透、石塚運昇

ジョセフ・ジョースター(Part8)

Part8『ジョジョリオン』には、同姓同名の別キャラクターが登場します。和名は仗世文（ジョセフ）。ジョニィ・ジョースターの孫で、東方定助の半身である吉良吉影の母と、ジョディオ・ジョースターの母の父にあたる人物です。ルーシー・スティールとの出会いをきっかけに『ラヂオ・ガガ事件』に巻き込まれ、スタンド能力に目覚めます。このスタンドは、Part3、4に登場するジョセフの「ハーミット・パープル」に似ていますが、人型のヴィジョンを持つ点が異なります。

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