ジョン・ネヴィル (初代ネヴィル・ドゥ・レビィ男爵)

初代ネヴィル男爵ジョン・ネヴィル：変転の時代を生きた貴族の生涯

初代ネヴィル男爵ジョン・ネヴィル（1410年頃 - 1461年3月29日）は、イングランドの貴族であり、軍人としても活動しました。彼の家系は、初代ウェストモーランド伯ラルフ・ネヴィルに繋がります。父はネヴィル卿ジョン・ネヴィル、母はケント伯トマス・ホランドの娘エリザベス・ホランドであり、第2代ウェストモーランド伯ラルフ・ネヴィルは彼の兄弟にあたります。

結婚と子孫

ジョン・ネヴィルは、1451年以降にエクセター公ジョン・ホランドの娘アン・ホランドと結婚しました。アンは、ジョンの甥であり、兄ラルフの息子ジョンの未亡人でした。この結婚により、一人の息子、ラルフ・ネヴィル（後の第3代ウェストモーランド伯、1456年 - 1499年）を授かりました。

薔薇戦争における寝返り

ジョン・ネヴィルの生涯で特筆すべきは、薔薇戦争における彼の立場です。当初、彼はヨーク公リチャードのヨーク派に属していました。しかし、1459年のウェイクフィールドの戦いの直前に、ランカスター派へと寝返ったのです。この寝返りは、戦局に大きな影響を与えました。

ヨーク公は、ネヴィルが増援を率いて駆けつけると期待していましたが、実際にはネヴィルの攻撃を受け、結果として敗北し命を落としました。この時、ネヴィルの父方の叔父にあたるソールズベリー伯リチャード・ネヴィルは、戦闘の直後に処刑されています。ジョン・ネヴィルはソールズベリー伯の遺言により、ミドルハム城とシェリフ・ハットン城の治安官となりました。

フェリブリッジの戦いとタウトンの戦い、そしてその死

1461年3月28日、ジョン・ネヴィルはフェリブリッジの戦いにランカスター派の指揮官の一人として参戦しました。しかし、翌日のタウトンの戦いで戦死を遂げました。彼の死は不名誉なものとされ、私権剥奪の処分を受けました。しかし、息子のラルフは1472年に私権を回復し、男爵位を継承しています。

ジョン・ネヴィルの生涯は、薔薇戦争という激動の時代における貴族の立場と、その運命の変転を象徴していると言えるでしょう。彼の寝返りは戦局を左右し、その死は一族に不名誉をもたらしましたが、息子によってその名誉は回復されたのです。

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