スターオーシャンシリーズ

スターオーシャンシリーズの概要

スクウェア・エニックスより発売されている『スターオーシャン』シリーズは、数々の名作RPGを生み出してきたトライエースが開発を手掛ける人気SF RPGシリーズです。シリーズ累計出荷本数は420万本を超え、長きにわたり多くのファンを魅了し続けています。

トライエースの前身は、『テイルズオブファンタジア』開発チームであるウルフチームです。そのため、システム面で『テイルズオブ』シリーズとの類似点が見られるものの、『スターオーシャン』シリーズ最大の特徴は、SFをテーマとした世界観にあります。

当初は純粋なSF作品を目指していたものの、当時のRPG市場の傾向を考慮し、より幅広い層に受け入れられるようファンタジー要素も取り入れることとなりました。結果として、『スターオーシャンブルースフィア』ではSFとファンタジーが絶妙に融合した独特の世界観が構築されました。シリーズが進むにつれてSF要素が増加していき、その後、ファンタジー要素が再び増加するなど、シリーズを通して世界観のバランスは変化を遂げています。

世界観

『スターオーシャン』シリーズの世界観は、銀河系内の1/3の領域にまで進出を果たした人類と、様々な異星人との交流を描いています。地球は地球連邦（後に銀河連邦となる）という組織を設立、宇宙艦隊を編成し、宇宙探査や外交、治安維持などを担っています。宇宙には地球連邦以外にも多くの星間国家が存在し、政治的・軍事的な駆け引きが繰り広げられています。

しかし、世界観の設定は極めて複雑であり、作品内で全てが明らかにされることはありません。未探査領域も多く存在することから、同じ出来事についても異なる解釈が提示されるなど、多様な視点が提示されるのも特徴です。

物語は、主に群像劇形式で展開されます。主人公たちは様々な惑星で発生する大災害や大惨事といった異常事態に遭遇し、そこで出会う人々との関わりを通して物語が進んでいきます。主人公は幾度となく出会いと別れを繰り返し、壮大な物語を紡いでいきます。シリーズ全体を通して、主人公は巻き込まれ型主人公として描かれており、ある惑星に不時着したことから始まる冒険を通じて、異常事態の真相に迫っていくことが多いです。ただし、『スターオーシャン4』のみ、プレイヤーの意思で星の海を自由に巡る物語となっています。

エターナルスフィア

シリーズ公式ポータルサイト名にもなっている「エターナルスフィア」は、『スターオーシャン』シリーズの開発コードネームです。トライエース代表取締役の五反田義治氏によると、開発初期にスタッフから分かりにくいと指摘されたため、代わりに付けられた名前だそうです。五反田氏自身もこの言葉に強い思い入れを持っており、『スターオーシャン2』では最強武器として、『スターオーシャン3』ではシリーズ全体の謎を解き明かす重要な用語として登場します。

シリーズ作品一覧

シリーズには、本編作品に加え、外伝作品やモバイルアプリ、アニメ作品など、多様なメディアミックス展開が行われています。以下に主なシリーズ作品をまとめます。（発売日は最初の発売バージョン、機種名は移植版も含む）

本編作品

スターオーシャン (SFC)
スターオーシャン First Departure (PSP、PS4、Switch)
スターオーシャンセカンドストーリー (PS、PS4、PS5、Switch、Win)
スターオーシャン Till the End of Time (PS2)
スターオーシャン4 -THE LAST HOPE- (X360、PS3、PS4、Win)
スターオーシャン5 -Integrity and Faithlessness- (PS4、PS3)
スターオーシャン6 THE DIVINE FORCE (PS4、PS5、Xbox One、XSX/S、Win)

外伝作品

スターオーシャンブルースフィア (GB)
スターオーシャン:アナムネシス (iOS、Android)

その他

スターオーシャンマテリアルトレーダー (iアプリ)
スターオーシャンEX (テレビアニメ)

世界設定の詳細

キーワード

宇宙暦: 西暦2090年3月7日に制定された地球連邦/銀河連邦の標準年号。
未開惑星保護条約: ある程度の文明レベルに達していない惑星への接触を制限する連邦法。
先進惑星: 地球連邦/銀河連邦に加盟している惑星、または地球以上の文明レベルを持つ惑星。
監視惑星: 一部の者以外への接触が禁止されている惑星。
未開惑星: 接触が完全に禁止されている惑星。
セクター: 宇宙空間の区分。銀河系を25個（中心部を含むと39個）の区画に分割する。
オーパーツ: その惑星の文明レベルから考えて存在すべきでない発見物。

主要な星間国家・勢力

地球連邦/銀河連邦: 地球を主星とする連邦政府。
ローク、エクスペル、テトラジェネシス、ネーデ、エルダー、モーフィス、レゾニア、ベグアルド、クラウストロ、アールディオン帝国、バンデーン: それぞれ特徴的な文化や科学力を持つ星間国家。

技術

紋章術: ネーデで発見された超古代技術。
亜空間ワープ: 超光速航法。
電磁シールド: 宇宙船の防御シールド。
量子転送機: 物質を分解・再構築する装置。
重力ワープ、時空転移シールド、クリエイションエネルギー: さらに高度な超光速航法やエネルギー技術。

登場人物

シリーズを通して登場するキャラクターや、各作品を彩る個性豊かなキャラクターたちが、物語を盛り上げます。バーニィ、ラドル・クリスチン、パフィ、ウェルチ・ビンヤード、サンタ（惨太）、ガブリエル、ガブリエ・セレスタ、イセリア・クイーンなどが挙げられます。

システム

『スターオーシャン』シリーズは、戦闘システムやアイテムクリエーション、プライベートアクションなど、様々なシステム要素が特徴です。シリーズを通して共通する要素も多い一方、各作品で独自のシステムが追加されるなど、進化を遂げてきました。

共通システム

プライベートアクション (PA): 仲間同士のイベントで、ストーリーやエンディングに影響を与える。
戦闘: フルモーションアクティブバトル。
アイテムクリエーション (IC): 新しいアイテムを作成できる。
特技、スーパー特技: ゲームバランスを調整できる機能。
フィールドアクション/フィールドスキル: キャラクターごとの専用アクション。
バトルスキル: 戦闘中のスキル。
コレクション要素: 収集要素。

個別システム

各作品には、上記共通システムに加えて、独自のシステムや要素が導入されています。例えば、『スターオーシャン3』ではステータススキル、『スターオーシャン4』ではアーツコレクションなどが挙げられます。

スタッフ

『スターオーシャン』シリーズは、トライエースとスクウェア・エニックス（旧エニックス）を中心に、多くのスタッフによって制作されています。五反田義治氏、則本真樹氏、小川浩氏、浅沼穣氏（元トライエース代表）といったトライエースのメンバー、山岸功典氏（元プロデューサー）、小林秀一氏、甲斐聖現氏といったスクウェア・エニックスのメンバー、桜庭統氏（作曲家）、和ヶ原聡司氏（小説家）など、多くの才能が結集した作品です。

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